二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 暗い森のサーカス ボカロ ( No.7 )
日時: 2011/04/30 22:27
名前: 猫科の犬 (ID: KrNEmkft)
参照: http://ugomemo.hatena.ne.jp/

第3話 愉快なキャスト

加奈がまず最初にみたキャストは、街で見たあの子達だった。
1つの体に2つの頭。2つの手に2つの足。
そして縫い合わされた後がある真ん中。
「1人目のキャストは、双子のリン、レン!」

 リンちゃんとレンくんっていうんだ。

「こんばんは!カナc!来てくれたんだね!リン嬉しい!!」
「よろしくね」

 縫い合わせた後があるってことは、人工的に作ったんだ。
 よく生きてられるね。すごい。

加奈がリン、レンに近ずいて両方の手を取り合った。
「よろしくね!!!」
そして元気な声で言う。
加奈は、2人のことが気に入ったようだ。
「リンc達は、何の役をやってるの?」
加奈が2人の目を交互に見て問いかける。
「何の役をやってると思う?」
「リン達はね。」
双子が加奈の耳元まで近づきこそこそと喋る。

『双子の  物さ。』

 へぇ〜そうなんだ。
 まぁ動きずらいからその役にしかなれないんだろうけどね。

その後双子達は、去っていき次のキャストが出てきた。
「2人目のキャストは、歌姫のミク!!」

 ふぅ〜ん。ミクねぇ〜

出てきたものは、体は1つなのだが、形がおかしかった。
腹のあたりがつぶれている。しかも目隠しをしていた。

 歌姫ってことはなんか歌うのかな?

「ねぇ!なんか歌って見せて!歌姫なんだから歌えるんでしょ?」
「え・・・えぇ。一応・・・。」
ミクがちょっと戸惑いながら返事した。
「じゃあ歌ってよ!」
するとミクは歌いだした。でもその歌声は、ひどかった。
声の大きさは小さく、歌の音程もはずれている。しかもリズムまであっていない。

 何?この子?全然上手くないじゃん!何が歌姫なのよ?
 あ!もしかするとお腹がつぶれてるからそんな声なの?
 アハハッ!楽しい!

加奈は、歌っているミクを哀れな目で見ていた。
そして異形の歌姫も去っていき、次のキャストが出てきた。
「3人目は、青い獣のカイトだ!」

その獣は、体は普通の人間。
髪が青く、服や口のまわりに血らしきものが付いていた。
しかもイスに鎖やロープで頑丈に縛られている。そんなに暴れる獣らしい。
その後、皿の上に冷たいものがのっていた。すごく異臭がする。

 あれは、人の腕?3本くらいある。
 どうするんだろう?

加奈は、グロイ物が出てきても何も感じなかった。恐怖というものを感じなかった。
するとその青い獣は、口からよだれをだしその人間の腕をかみつき始めた。

 食べてるの?
 腕ってそんなにおいしいのかな?
 なんか本当に獣って感じ!あの鎖とかはずしたらどうなるんだろう?
 加奈のこと襲ってくるのかなぁ〜?

加奈はそんなことおもいながら、ずっとその光景に目が話せなかった。
それが、きっと今までのより1番楽しいのだ。