二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: *サイキック*僕達の力。イナイレ ( No.4 )
日時: 2011/04/20 20:29
名前: あかっち ◆88grV3aVhM (ID: dNKdEnEb)


風丸視点







今、俺は学校の帰り道。

いつも一緒に帰っている円堂と紅呂昴は居ない。

何でも、用事があるので帰れないらしい。

夕方なので人通りは少なく。

毎日通っているこの道も、一人だけだと寂しい気がする。


「……ま、用事があるんじゃ仕方ないけど」


呟き、何となく下を向いた。

そして目に留まった物が一つ。

普通、道ばたに落ちている小石なら、端に寄せられているはず。

しかし、その石は違った。

”それ”は誰に蹴られる事も無く、ポツンと道の真ん中にあったのだ。


「……?」


興味本位で、俺は石に近づいた。

紫の鈍い色が、夕日に照らされ、不気味に光っている。


「何だ、これ……」


石を拾い上げる。

俺が触れた瞬間、石は輝きを増し、よりいっそう鈍く光ったように見えた。

もっとよく見ようと、石を目の上まで持ち上げた瞬間。


「っ!?」


突然、石を持った右手に、焼け付くような痛みが走る。

思わず石を手放し、手をさすってみた。

が、その痛みは一瞬の事で、何も変わった事は無かった。


「なんだったんだ?今の……」


疑問に思いながらも、もう一度手をさすり、何も無かった事を確認した俺は、また歩き出した。




石は……跡形も無く、消えていた。