二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: *+テニプリ+*君の白い翼 と 僕の黒い翼。 ( No.19 )
- 日時: 2011/06/01 00:31
- 名前: うっさー ◆OOs7K0umK. (ID: RAGGUceS)
- 参照: 氷帝来ても巻き戻り。ホント、ばっかみたい。
*+第5話+*
「疲れる」
昼休みになると、琉祈は屋上で溜息。
目の前には、苦笑いのクラスメイト、奈央。
「琉祈ちゃん、すっかりキャラ変わったよね」
そう言いながらも尚、彼女は琉祈の隣でお弁当を食べる。
「まぁ、元がこんなんだから、本当疲れた」
何度も呼び出しを喰らった琉祈は、苛立ちながらお弁当を食べた。
「琉祈ちゃん、それだけしか食べないの??」
「あ?? あぁ。お腹空いてないんだよね」
奈央の視線の先は、お菓子しか食べてない琉祈。
「倒れちゃうよ?? 放課後もキツイって聞くから」
心配そうな奈央に、大丈夫。と一言の琉祈。
「前からだから、もう慣れてる」
そう言って、琉祈はメントスを一つ、口に入れた。
***[放課後]
「今日はミーティングだけだ」
跡部は、樺地に言って、プリントを配ってもらう。
そこには大きな文字で、
“合同合宿”
と書いてある。
「やっと日程が決まった」
堂々と椅子に座りながら偉そうに言う跡部。
「二週間後に俺様の合宿場で、合同合宿をする」
そう言った後に、琉祈が口を開く。
「学校、あるんですけど。公欠とかになってくれるんですか」
無表情で、跡部をじっと見れば、彼は笑う。
「当たり前だろ。他の学校の奴等も公欠扱いにしてもらっている」
跡部はフッと笑って言えば、琉祈はペンで何かを書く。
「跡部、日程とか持ち物は書いてあるけど、参加校って何処なんだよ」
向日が言うと、跡部は口角を上げる。
琉祈は、それを見てからプリントに目を移すと、書く準備。
「東京からは、俺様達“氷帝学園”と“青春学園”」
それと同時に、樺地がボードに、琉祈はプリントにメモる。
「大阪からは“四天宝寺”」
字が分からない琉祈に、忍足は指示する。
「神奈川から、」
跡部は一回間を置いてから、口を開く。
「“立海大附属中”」
ポキッと、琉祈の持っていたシャーシンが折れた。
「それだけだな」
跡部は、部長だけ貰った資料を見ながら全員に言う。
「何か文句がある奴は居るか」
跡部の問いに直ぐ、手を上げたのは琉祈。
「勿論、お前も強制参加だ」
「あはは。酷いことするねェ、君も」
跡部の声と裏腹な、琉祈の弾んだ声。
「分かってて、“僕”をマネージャーにしたんでしょ?? “仁王雅治”の妹、って」
一人称が変わったことに、驚く者が数名居た。
だが、それよりも、彼女の様子にオロオロする者の方が多い。
「あぁ、知っていた。だが、テメェは俺達との“遊び”に負けたんだ」
「そうかもね。嗚呼、君が僕に目を付けなければ良かったんだ」
琉祈は立ち上がってニッコリ、哂った。
「残念だよ、跡部さん。僕は“君達が大嫌い”だ」
達、が何処を示すか知らない彼等は、自分達のコトと勘違いする。
「なので、合宿はキャンセルさせていただきますね。そんな場所、」
一回区切れば、ボートに書いてある“立海”の所へ目を向けた。
「———————————————————————————————————死んでも行きたくない」
そこまで嫌っているのか、と跡部は眉を寄せる。
「テメェの兄貴が居るところだろ」
「兄?? あんな人、兄だなんて思ってませんけど??」
嘲笑うように、琉祈は跡部を見た。
「とにかく、僕は絶対に行きません」
「無理矢理にでも連れて行く」
「横暴ですね。大嫌いですよ」
「何とでも言いやがれ。樺地、コイツの住所を割り出せ」
跡部が言えば、ふふ、と琉祈は頬を緩ませた。
「残念ながら、此処に来るための住所には、僕住んでませんよ。お引越し、ってヤツです」
チッ、と跡部は舌打ち。
「ねェ、跡部さん。作戦、大失敗ですね??」
嬉しそうに、愉しそうに彼女は哂った。
“作戦失敗よ、あんなトコで貴方のお兄さんに会うなんてね??”
“はな、してっ!!”
“あらあら、そんなに暴れないで??”
“今すぐ、帰らせて”
“そんなに睨まないで?? お兄さんにも、見捨てられたくせに”
“っ!!”
“さっきの雰囲気だったら、気付くわよねぇ?? だって、貴方のお兄さん、”
“神をも騙せる、と言われてる詐欺師なんだものっ!!”
“ま、”
“ふふ。大丈夫よ、その分。私達が遊んであげるから”
“まさ、はる、助けて、よ”
結局、いつも僕を守ってくれたのは、他でもない君達で、僕は笑わずにお礼を言う。