二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Dear.第五話 ( No.8 )
日時: 2011/05/08 11:51
名前: みにゅ (ID: V4RVuUEP)

【第五話】




一年後。


「ミクさーん、そろそろ本番ですよ!」
「はぁい、今行きます!」


私の楽屋にスタッフが現れた。
私はその声とともに、廊下へと飛び出した。
キレイな衣装に身を包んだ私の左手の人差し指は、光を跳ね返す。
あの先輩からもらった指輪だ。

私は、『夢』を成し遂げた。
これから披露するデビュー曲を、鼻歌で歌いながら、スキップする。
スタッフは、そんな私の後姿を見て、微笑みながらこう言った。


「きっと、その先輩さんも見守ってますよ」


その言葉に対して、私は左手でVサインをして見せた。
やはり人差し指は輝いていた。

私は一度、指輪を見つめた。
先輩もつけてくれているのかな?
二人の最後の絆を、一撫でしてスタジオに入った。


そして、ONAIRのランプが点く。




【第五話 終わり】