二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: +*+白蝶 【学園アリス】+*+ ( No.2 )
日時: 2011/04/27 17:21
名前: 蓮 ◆bs6TfbkPw. (ID: iNyRJaKN)



——親友の“今井 蛍”は、天才だったようです。




/OPENING\



東京にある、“アリス学園”の前に、2人の少女がいた。
白い髪をした小さな少女と、ついんてーるをした少女だ。


「……蜜柑。蛍に会いたいのはわかるけど……、僕まで巻き込まないでよ……」
「な、何やてッ?! ハクは蛍に会いたくないんか?!」
「会いたいよ……、でも、なんでわざわざこんな都会まで来なきゃいけないの……」


溜息をつく、ハク。蜜柑はメラメラと燃えている。
2人の親友、“今井 蛍”は、このアリス学園に入学し、それから中々会えなくなったのに我慢しきれず、蜜柑は家を飛び出したのだ。……ハクを巻き込んで。


「大体……、どうやって蛍に会うの??」
「それは!! ……なんとかなるって!! うん、なんとかなる!!」
「……そうだね。って……、何か来た」


ハクの最後ら辺はボソッとだ。ハクの視線の先には、怪しげな男2人がいる。
にこにこしながらこちらに向かってくる男達は、おそらく詐欺か何かだろう。


(……まァ、あんなのに乗る馬鹿は……)

「えーっ?! ホンマに?! 確実にアリス学園に入れるようになる、“天才養成スクール”がある?!」
「うん。そこに入ればアリスなんて一発合格間違いなし!! そのスクール凄く人気があって、本当はもう生と受け付けないんだけど、入れてあげるよ!!」

(……馬鹿が……、いました……)


ハクは小さく溜息をついた。乗せられている蜜柑は、完璧に信じ込んでいる。


「ハク!! 行くでぇ!! この人たちについて行ったら、蛍に会えるでー!!」
「そっちのお譲ちゃんも可愛いねェ〜!! よし、2人とも一緒に行こうか!!」
「ちょ……、蜜柑……!! まだ僕は……」


ぐいぐいと蜜柑に引っ張られながらも、頑張って抵抗するハク。
そんな時、「ちょっと待った」と言う声が響いた。


「お仕事の邪魔して申し訳ないけど……、その子猫ちゃん達を、どこへ連れてくつもりかなー??」
「「……」」


何故かキラキラと輝いて見える、金髪の男の登場に、全員が沈黙した。
……何故か、「アハ〜ン」や、「エヘ〜ン」と言う効果音が聞こえてくる。


「何だ、お前っ」
「何って……、アリス学園の教師」
「「うそだっっ!!!!」」


蜜柑、ハク、男2人は、同時に男を指さし、叫んだ。
「えー??」と男は微笑んでいる。


「行こうぜ、お譲ちゃん達。あんなチャライのが教師なわけ……」


……フワンと、ハクは何かが漂った気がした。
男は、人攫い男の顎を軽く持ち上げると、猫なで声で言った。


「さ よ う な ら」
「「は、はい……」」


去っていく人攫い男たちを横目に、男は微笑んだ。


「危ない所だったね。……君達も、早くお家に帰んなさい」
「……分かった!! お兄さんっ、もしかしておカマさんや————!!」
「み、蜜柑……、」

(ア、アレ……??)


内心で首をかしげる、其の男。


(今確かに……、“アレ”を使ったんだけどな……)




\OPENING End/