二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: もしもシリーズ。【初めはリボーンで】 ( No.2 )
- 日時: 2011/04/26 22:01
- 名前: かにゅ ◆uBQy1MNk4M (ID: XLtAKk9M)
〜もしもスクアーロがお兄ちゃんだったら〜
「スクお兄ちゃんっ!」
映画館の出入り口から勢い良く出てきた妹がこっちに駆け寄ってくる。
このうぜぇ奴の名前は「凛」。
一応俺の妹だ……。
「スクお兄ちゃん〜! すっごい、すっごい怖かったぁっ!!」
「う゛ぉぉおおい゛!!! 抱きついてんじゃねぇえっ!!」
目に涙をいっぱい溜めて俺に抱きついてくる。
一瞬可愛いって思っちまったが、周りの人の冷めた視線に気づき直ぐに自分から凛を引き剥がす。
凛は目からぽろぽろと大粒の涙を零して泣いていた。
「ずぉぉおおいぃ……泣くんじゃねぇ……」
「で、でもっ……すっごく……すっごく怖かったんだもっ……」
ぐすっ、ひっくと嗚咽を交えながらゆっくり話す凛が可愛い……。
俺ってシスコンなのかぁ? とか思いながら凛を同じ目線になるように少ししゃがむ。
「じゃぁ、なんで見たんだぁ?」
何時もよりは大分、優しい口調で話しかける。
それでも、泣きじゃくっていて話せそうに無かったから追加で頭も撫でてやる。
「だて……ルッス姉ちゃんが……スク兄ちゃんは普通に見れてた。って言うから……私も見れるかな? って思ったんだもん……」
少し紅く染まった目尻を服の袖で拭いながら小さく凛が言った。
「はぁああ?」
思わず呆れた声が出てくる。
ルッスーリアだと? あの、オカマ野郎……ぶっ潰す……。
自分自身の背中からどす黒いオーラが出てきた事に気づき、急いでオーラを消す。
その後、静かに俺は凛に、
「お前が見れなくてもいいんだぞぉ……だから、無理して嫌いな奴見ようとするんじゃねぇぞぉ?」
と言った。
それから俺は、凛の手を繋いで歩いていた。
手を繋いだ瞬間、凛は驚いた顔をしたが直ぐ綻ばせた。
「やっぱり、大好きだよ。スクお兄ちゃんっ♪」
満面の笑みで笑う妹に好意を寄せたのは一度や二度ではないがやっぱりなれないな。と俺は思う。
「俺も大好きだぁ……」
最後に俺は顔を紅く染めながら小さな声で言った。