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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【真実ト嘘】 イナズマイレブン ( No.13 )
- 日時: 2011/07/16 13:57
- 名前: 紅闇 ◆88grV3aVhM (ID: dNKdEnEb)
- 参照: 最近PCが上手く作動しねぇよこのやろu((((((
③情報
「まず、これを」
円形の長いテーブルに、大臣が紙を置いた。
丁度目の前に置かれた紙を見て、円堂は顔をしかめた。
大臣が差し出した物。
それは、四年前発行された記事の切抜きの一部。大きく、白黒の写真が貼られている。
こちらから見て左側、横向きの写真だ。
狂ったような笑みを浮かべる少女。端正な顔立ちなのに、薄汚れている。
その少女が手にするのは、十字架。
「四年前、『紅十字事件』があった事はお覚えですか?」
「……忘れもしないさ」
「そうでしょう。ここに写る人物……名前は?」
まるで嫌な記憶を掘り返すように、大臣は問う。
怪しい笑みを浮かべ、その視線はうつむいた円堂を刺す。
「……り」
「うん?」
見かねた豪炎寺が助け舟を出した。
いや、出した本人も辛そうだが。
「拝戒里……。その事件の犯人。そして、
俺たちの、元同僚…です」
その名前を出した瞬間、顔を歪めた。
クックック、と不気味な笑い声を上げてから、大臣は言った。
「そう。トレイル戦闘隊第一階級にして、史上最悪の事件を引き起こした大罪人です」
「…………」
「あの事件の後、我らダルヌはしばらくの間、信用がガタ落ちでした。嘆かわしい事です」
風丸が、握っていた拳を震わせる。
幾ら大罪人であろうと、大切な仲間だったに違いないし、風丸は戒里に仲間としての好意を持っていた。
だからこそ、戒里の事を思い切り否定する大臣に、腹が立つのだろう。
「彼女はその事件を起こした後、姿を消しました。行方がここ数年、分からなかったのです」
「……どうして、そんな話を今持ち出すのですか」
鬼道が明らかに怒気を含んだ声で言った。
円堂はまだうつむいたままだ。
「どうしてか……。それはですね」
「見つかったのですよ、彼女が」
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