二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【真実ト嘘】 イナズマイレブン ( No.7 )
- 日時: 2011/07/16 13:30
- 名前: 紅闇 ◆88grV3aVhM (ID: dNKdEnEb)
第二話
「…わお」
「後一秒遅かったら危なかったな」
「あぁぁぁあーーー!! 面白かったぁ!」
「円堂、お前のクセ直ってたな。びっくりしたよ」
「あ、やっぱり? 頑張って直したんだぜ!」
「二人とも、絶対あれ本気だったろ!」
「「…え?」」
「……やっぱなんでもない」
風丸は諦めてしまった。どうやら二人のボケさ加減に、力が尽きたらしい。
鬼道が横で笑っているのに気づいているのかは分からないが。
四人は今、訓練(と言ってもいいのかどうか分からないが)を終えて、床に座っていた。
円堂が床に寝転がりながら言った。
「…あれ、今日何かあったけか?」
「「王からの指令を聞きに行く」」
エリート二人組の攻撃は何気に痛いのである。
風丸は哀れな目で円堂を見ていた。
「……今、ちょっとグサッてきたかもしんない」
「「お前が忘れるのが悪い」」
……円堂に同情する。
風丸はもう手を合わせている状態なのだから。
さて、話を変えよう。
彼らはただの民、と言うわけでもない。
では、何かの隊員か? それだけしかないだろう。
さっき、エリート二人組と言ったが、それは豪炎寺や鬼道に限られた事ではない。
二人にけなされた円堂も、その隣で見ている風丸も、かなりのエリートと言っていいのだ。
……それだけ第一階級の凄さがある。
では、何の隊か?
この国は【ダルヌ】。戦争など言うこの時代には珍しく、治安がいい。
それはやはり王の方針がいいからだろう。
王、と言っても男ではない。
まして、大人でもない。
16歳の少女。とでも言うだろうか。
彼女は病死した父の代わりに、王座についた。
そこから、ダルヌはどんどん変わっていったのである。
先代の王は、国を守る隊を作った。
【戦闘隊】
【親衛隊】
そのうちの一つ、トレイル戦闘隊に所属しているのが、ここにいる彼らだ。
第一階級は、隊の中でもっとも位が高い級。
もちろん、隊長、副隊長には劣るが。
しかし、隊長とか言うものは名前だけ。
さっきの円堂と豪炎寺のように、同格で戦ったりも出来る。
「円堂…お前隊長なんだからもっとしっかりしろよな?」
風丸が呆れたように言った。
ちなみに円堂は今さっきまで魂抜けてました。
「んなこと言ったって…大体俺に隊長は向いてない!」
「それ、はっきり言われると困るんだが」
「だって、俺よりも戒r「円堂」う……そうだった」
円堂の言葉を、鬼道が止めた。
風丸も豪炎寺も、円堂が何を言いたいか分かったようだ。二人とも厳しい目つきをしている。
「隊員の俺たちにとって、奴の名前は禁句<タブー>だ。分かってるだろ?」
「そうだけど……」
「お前の気持ちだって分かるさ。俺だって未だに信じられないんだから」
「…………」
辺りを、沈黙が支配する。
円堂が言いかけた名前とは?この先で分かるだろう。
暗い雰囲気を破ったのは、下っ端の隊員だった。
「隊長! 大臣がお呼びです!」