二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re:  【真実ト嘘】イナズマイレブン 参照300突破! ( No.74 )
日時: 2011/07/16 14:44
名前: 紅闇 ◆88grV3aVhM (ID: dNKdEnEb)
参照: 最初は親衛隊チームからスタートです。

④第三話







「ねぇ……ちょっと気になるんだけどさ……」


 戦闘隊と別れ、住民を誘導している時につららは言った。


「どうして、魔物とか出るのかな? 前までは居なかったのに」


 魔物。人や家畜などを襲ったりする種族。
一説では、この世界とは違う、別の場所から来た、なども言われている。
魔物、と一言で言うが、種類も様々で、妖怪、幽霊、人型、さらには自分の体を持たない奴までいる。


「前、と言ってもちょくちょく来てるのよね」
「一ヶ月ごとや一年ごと…どこに出没するかも分からないから面倒なのよ」
「どこかに、魔物の存在自体を封印出来る人が居るとか聞きましたが……どうなのでしょう?」
「さぁね。噂は人から人へと変幻自在。どれが真実でどれが嘘か、分かりゃしないわ」


 三人は話しながらも、確実に誘導を続ける。
つららと過去に至っては、小型の魔物を踏みつけている始末。
 安全地帯までほぼ全員の避難が終わった。
未鈴は、辺りを見回しながら呟いた。


「さあ、もうそろそろいいかしら……」
「戦闘隊の皆さんに混ざって戦いますか?」
「……! 待って、何か聞こえる」


 過去が何か気づいた様に手を耳に当てる。
つららはそれに続き、未鈴は二人の事を見つめる。
 微かに……泣き声が聞こえる。
それは、助けを求めるような感じでもある。


「……子供の泣き声……ね」
「……行ってみましょう」


 用心し、それぞれ武器を構えながら走った。過去は手ぶらだが。
少しずつ、泣き声が大きくなってくるのが分かる。
 三人が見たもの、それは……




 何体もの魔物に囲まれて泣きじゃくっている、子供の姿だった。