二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【真実ト嘘】イナズマイレブン 参照300突破! ( No.76 )
- 日時: 2011/07/16 14:51
- 名前: 紅闇 ◆88grV3aVhM (ID: dNKdEnEb)
- 参照: 17日来れないので大量(?)更新しちゃいます(笑
④第四話
「んなッ……!」
「…………」
「子供相手に大勢で襲い掛かるなんて。魔物も落ちぶれたものね」
子供も魔物も、未鈴たちに気づいた様子は無い。魔物は、子供の反応を楽しんでいるようだ。
つららが手にしていた扇子を強く握り締める。
その反応を見た未鈴は、何事か考えてから言った。
「……つらら。あの子を助ける自信はあるかしら?」
「——! 勿論です!」
目を見開いたが、すぐに不敵な笑みで未鈴の挑戦的な目を見つめ返す。
横で見ていた過去は、優しくつららを見つめる。
自分の腰に差したナイフを五本取り出しながら未鈴は指示を出す。
「あたしと過去で周りの魔物……あれは人型の類ね。倒していくから、つららはあの男の子、救出しなさい」
「はい!」
「いいわ」
つららが立ち、それを守るようにして前に見鈴と過去が並ぶ。親衛隊特有の構えだ。
「<レジスト五の構え>……。これやるのも結構久しぶりね」
「個人で戦う事が多かったしね。……過去、珍しく銃を出しているじゃない」
未鈴の言うとおり、過去の右手には一丁の銃が。もう一つは腰に差したままだが。
妹、未来もそうだが、この姉妹は主に素手で戦う。
『本気』の度合いが違うのだ。
「……あのねぇ、敵が何体居ると思ってんの。まあ、この位で出さなくても十分なんだけど……」
一旦言葉を切り、後ろに控えているつららを見ながら言った。
「あくまでも”援護”だから。出来る限り早く倒せた方がいいわ」
「フフッ。貴方らしい考えね。さすが妹がいるだけの事はある」
「……それが役にたっているかどうかは分からないけれど」
「たっているわよ、きっと。さぁ! つらら、いいかしら?」
振り返らず、未鈴は呼びかけた。
自分の武器を触っていたつららは、今すぐに走り出しそうな構えを取り、言った。
「……はい。いつでも!」
その声を聞いた未鈴は、間髪入れずに手に持っていたナイフを横にはらうようにして投げた。
投げられたナイフは真っ直ぐ飛び、魔物の足元に突き刺さった。
音で気づいたか、ナイフを見て気づいたか、魔物は三人の方を向いた。その姿を確認した魔物は嬉しいように声を上げる。
人型だが、その声は人間には判別出来ない様な声だ。
囲まれていた男の子は、表情がパッと明るくなった。
「どうやら、皆さんお待ちかねの様ね」
「未鈴さん! 行きましょう!」
「せいぜい喜べば良いわ…。親衛隊の力、思い知らせてあげる!」
「「「さあ、
戦闘開始よ」」」
三人は、構えを崩さぬまま敵陣へと走った。