二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 緋弾のアリア Cランクの武偵 *オリキャラ募集* ( No.54 )
日時: 2011/06/05 07:51
名前: 淡雪 ◆1xA84L3LKk (ID: CA3ig4y.)

〜第7話 夜明けの晩に〜

ディアナパーティー当日。

香枝、或斗、リナは、ディアナパーティー内部へと入って行く。
月華は鷹の目、狙撃を兼ねて廃ビル屋上へ、焔は、門辺りで待つ事になった。
そして、伏兵の霧枝は、天井裏で隠れている。


そして、作戦開始。


今回の通信手段は、潜入はマイク無しのイヤホン、その他三人はマイク付き。

通信科を通さず、月華のパソコン(改造)を通しているので、結構音質はいい。

   =午後7:00。作戦開始

    不穏な動きがあれば、言って。=

何時もは聞けない、冷静な月華の声。

ここは、全てシステム管理している。
乗っ取られた時のために、月華も待機している。

香枝は、セレブに紛れて探索していた。
金のドレスはそれ程目立つ物ではなく、かと言って地味過ぎないので、結構普通のセレブに見える。

「香枝さん。」

声がした。
振り返ると、或斗が居た。

或斗は、何時も銀の髪を後ろでしか結わないが、月華がストレートにしたので、可愛い。

こんなお嬢様が居てもおかしくないくらい。

「あら……奇遇ですね、或斗さん。」

近くを通る人が見えたので、周りがしている会話を言う。
少しでも不穏な動きと間違えられたら、おしまいだからだ。

     =何か動きは?=

或斗は、何時ものように筆談を始めた。
今回は、香枝も筆談で返す。

     =ううん。特に=

その時、通信を知らせるノイズがイヤホンから流れる。

   =焔です。一人、何者かが入りました。=

そして、続けて月華の声。

   =リナさんのイヤホンから音が聞こえません。何者かに妨害されーーー=

ガガァン!!!

月華の声は、シャンデリアが割れる音でかき消された。

「或斗!!銃を抜いて!!」

香枝は、S&Wを構えつつ、言う。

    ダブラ
今回は2丁拳銃の或斗。


シャンデリアを割ったのは、狙撃じゃない。
シャンデリアは窓の無い、この空間の、更に高い所にあるからだった。


それに、今見た銃音は、






S&Wだったから。



シャンデリアは根元から落ちてしまい、音を立てて落ちて行く。
逃げ惑う人が全て居なくなり、見えた人影があった。


黒いコートを羽織った男。
銃は、なびくコートで隠されている。

「誰!?銃を捨てなさい!!」


その瞬間、背筋が凍る物があった。


後ろに、回られたーー!

「ハジメマシテ。」

低く、平坦な声が、より一層不安を高める。
或斗は無表情だが、同じく銃を突きつけられているようだった。

「雇われの殺し屋だ。お前を殺しに来た。」

その時、後ろからではない、響く銃声があった。

あれは、H&Kが唸る音…!

「まだまだだな。やはり、こんな事で引けを取るとは。」

天井からの銃弾は、相手の足元に、穴を開けて行く。

後ろへ一歩、二歩下がった時、一気に距離を置く。

「貴方は誰?何者なの?」

またも、かき消す声。

今度は、最大音量にまで上げられた、イヤホンからだった。


「ごめんなさいね。ふふっ。」


明らかに、リナの声ーー

「悪ぃな。仲間は裏切る為にあるんだよ!!」

リナの声が、変わった。

男の声へ。





ーーーーーーー裏切られたーーーーーー


雲一つない空が、たった一滴の雫を、隠してくれる筈も無かった。