二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 緋弾のアリア Cランクの武偵 *オリキャラ募集* ( No.81 )
- 日時: 2011/06/12 10:53
- 名前: 淡雪 ◆1xA84L3LKk (ID: CA3ig4y.)
〜第8話 風は無情に〜
会場のライトは全て割れていた。
非常用ライトが点灯したが、足元を微かに映すだけで薄暗い。
入り口に敵。背後にも敵がいる。
香枝は入り口を向いているせいで後ろはよく分からない。
後ろを向いているのは、霧依と或斗。
二人は入り口方面が分からないらしい。
香枝は、月華を抱え、仮面をつけていた男を、睨んだ。
「その、私の妹を離しなさい。」
=私の、最後の家族なの。=
訴えるように、言う。
でも相手は、顔色一つ変えない。
「こいつをどうしようと、俺の勝手だろ。」
獣のような咆哮が響いた。
叫びにも近い、声。
その声と共に、走り出していた。
或斗と霧依もそれを合図にして、香枝とは逆方向に走り出した。
甲高い、金属音。
S&Wを打撃技に使ったが、ワルサーと切り結ぶようにして止められる。
「離して…!!月華を…ッ!」
ぎり、とS&Wが鳴った。
S&Wは元々衝撃に強い方ではない。
でも、必死だった。
月華は、眠ったように動かない。
その顔を見て
自分の頭に血が上って行くのが分かった。
「何をしたのよ!!月華にっ…!!」
絶対に、許さない。
香枝は一旦距離を置いた。
S&Wが、唸りを上げる。
武偵法9条は、相手も守らなくてはいけない筈。
香枝は、相手のワルサーに狙いをつける。
ワルサーも、音を上げる。
筈だった。
音は、発砲した音ではなかった。
弾切れを起こし、スライドが開いた音だった。
「!?」
「お探しはこれ?」
・・・
香枝は奪ったスライドを自分のホルダーへとしまう。
さっき、銃同士の切り結びの時、先手をうったのだ。
スライドは簡単には開かないようにはなっているが、一応開くようにはなっている。
マガジン
瞬時にスライドを開け、 予備弾倉もついでに取っておいたのだ。
「どう?」
香枝は妖しく睨む。
男は、仮面のせいで表情は見えないが、動揺しているようにも見えた。
=香枝vs仮面男 バトル中=