二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 星のカービィ 幻想の魔筆  VSドロシアついに開幕! ( No.294 )
日時: 2011/07/20 21:24
名前: 満月の瞳 (ID: A2bmpvWQ)
参照: http://fullmoonaye.blog.fc2.com/


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シュ、とドロシアは魔筆で、目の前の空間を真一文字に切り裂くようにふった。

一瞬の閃光。

そして、ケバケバしいカリカチュアな世界に、何も書かれていない白く無垢な絵画が、唐突に出現した。
額縁には恐ろしいほど細かい細工が施されている。
視認できない部分さえある。

カービィは維持を張るように、頬を膨らませて、細めて目で無の絵画を怪しそうに見つめる。

(あれが—————ドロシアの能力なのか?)

「ふふふ—————アハハハハハハハハハハハハ・・・・・」

ドロシアは高笑いをする。
魔女としての威厳を見せつけているのか、ひどく不気味だった。
印象が少し—————否、かなり変わり、絵画の魔女は口元を隠した衣装の中で、にやりと三日月形に口を歪める。
満月の瞳は、邪悪に染まっていた。
凶悪そのものだ。
これで、殺戮衝動を抑えているのだから、信じがたい。


「それでは—————幻想を始めましょうか」


その言葉と同時に、ドロシアの周りが波紋を描くように、多数の魔法陣が広がった。

「!こんな一瞬で!?」

カービィは慌てて魔法陣内から離れようとするが、無駄だった。

「幻想絵画—————『鍵主のいない牢獄』」

ドロシアの指が、繊細に筆をはしらせる。


ガシャンッガシャンガシャンガシャンガシャン—————!!


「!?」

カービィとドロシアの周囲に、突如牢獄の檻の鉄柵が出現する。
けたたましい音とともに、二人を閉鎖空間に閉じ込めていく。
そしてまもなく、カービィたちは半径50メートルほどの円空間に閉じ込められてしまった。

「・・・・・っ!!」

カービィは汗を浮かばせながら、周辺を見回す。
カービィたちを綺麗に囲った鉄柵はみな、とてつもない技術で装飾されていた。
イメージはなんだろう—————たくさんの花々が鉄柵そのものに彫られていることから、花畑なのだろうか。


「—————この檻もドロシアが描いたの?」

「ええ」

カービィの問いに、即答でドロシアは答えた。

「・・・凄いね。たった一瞬でこんなにも描けるなんて」

「私にはそれしかないから・・・」







いったんきります