二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 銀魂  空は思っていたよりも青くて。 ( No.2 )
日時: 2011/05/11 00:08
名前: ひゅるり   ◆SDhkkrnOxE (ID: OG.Eam1W)

第一訓 貴方の世界へ。




私は死んだ。

否、死んだはずだ。

高校の屋上から飛び降りた。


「なんで私、生きてんの・・・・?」


灰色に見えた空はどんどん暗くなり闇に染まる。

あの時私は確かに「死」を感じたのに。


「此処どこだろ・・・・・。」


江戸時代のような場所、でも違う。

江戸時代に車はない。・・・はずだ。

江戸時代にテレビはない。・・・はずだ。


「・・・・えっ、私死んだんだよね、死ねたんだよね!?」


此処は地獄か天国か。

つーかそんなことより私は死んだのか。

つーかやっぱここ江戸時代じゃなくね?

だって江戸時代にスクーターなんか・・・・・。


「ってこっちに来てるし!!!!」

「危ねーから退けって!!!!!!っがああ!!??」


ドンッとぶつかりそうになる。

あと少しの所で私の指先が光る。


「っ・・・・・。」


私の意識はなくなっていった。



















「・・・・ぅっ・・・・・。」


激しい頭痛で目が覚める。


「大丈夫アルか!?
  新八ー!!!目ぇ覚めたあるよ!!!」


青い瞳・・・・、オレンジ色の髪の毛・・・・?


新八「大丈夫ですか?」


さっき新八って言われてた眼鏡の男の子が水に濡れたタオルを渡してくれた。



「・・・・・、あ、りがとう・・・・。」

神楽「私は神楽アル!!
    こっちは新八
    お前の名前はなんていうアルか?」

灰音「・・・、明比灰音。」

神楽「灰音っていうアルか!
    宜しく!!!」

灰音「・・・・、宜しくお願いします・・・・・。」


人とまともに会話したのは久しぶりで。

人の笑顔が自分に向けられているというのが嬉しくて。

思わず涙が出そうになった。


新八「覚えてます?灰音さんは銀さんの運転してたスクーターと
    ぶつかった?らしいんですけど・・・・。」

灰音「・・・・、平気だよ。ぶつかってなんかない。」

新八「えっ?そうなんですか?」

灰音「うん・・・・。」

神楽「銀ちゃんももうすぐ帰ってくるアルよ。」

新八「とりあえず灰音さんはまだ寝ててください。」

灰音「うん・・・・。」




深い眠りの夢の中。

私は空の中にいて。

この世界と私の居た元の世界を見下ろしているの。

青い空は。いつまでも私を包んでいた。