二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 銀魂  空は思っていたよりも青くて。 コメを下さい。切実に。 ( No.224 )
日時: 2011/06/01 18:19
名前: ひゅるり   ◆SDhkkrnOxE (ID: OG.Eam1W)

第二十八訓  全部受け止めるから。




美紀「なんであたしたちの事連れて来たのよ・・・!」


美紀が神威を強くにらみつけながら言う。


美紀「なんでこんな事・・・・」

神威「・・・・連れてくるのにも二つ条件があるんだヨ。」

灰音「条・・・件・・・・?」


また、神威は笑う。


神威「一つ目、未成年であること。
    二つ目は、」

灰音「し、死んでる・・・こと・・・?」

神威「そう。死んでるっていうか、死にかけてないとこれはできない。」

灰音「でも、神威は向こうに来てたよね・・・?」

神威「俺は『通り道』を開いたからね。
    俺は開いた側だから。灰音達は開かれた側でしょ?」

美紀「・・・答えになってない・・・・。」

神威「ん?」

美紀「なんであたし達なの・・・?
    他にも人なんかいっぱいいるでしょ・・・。
    そりゃ、ほかの人だったらいいとかいわないけど・・・・。」

神威「あんた達は、強いでしょ。
    そういう強いやつの周りには、自然と強いやつが集まる。」

灰音「・・・・わ、私なんか、強くない。」

神威「ああ、灰音は不思議な能力があるでしょ。
    普通の人間にはない。」


どくんと、心臓が鳴る。

嫌、嫌だ。


灰音「そんな・・・・こと・・・・、言わないでよ・・・・。」


私だって、『人間』なのに。

生きてるのに。


灰音「他の人と・・・・違うみたいに・・・言わないでよ・・・・。」

神威「灰音は俺たちと違うでしょ。」


嫌、嫌、嫌・・・・。


誰かが、近くで、何か言ってる。

聞こえないよ。



ふわりと、静かに周りのものが浮き始める。


止 ま ら な い 。



美紀「・・・・何言ってんのよ。」

神威「・・・?どうしたの?」

美紀「あたし・・・は怒ってんの。わかる?アナタに彼女の痛みがっ!!?」

神威「・・・・、そんなの知らないヨ。」



今、私は、暗い闇の中にいるみたいで。










土方「これ、全部浮いてやがる・・・・。」

沖田「灰音がやってるみたいですねィ。」

藍葉「いろんなモンが浮いてるねー、あ、この刀使いやすそー。」

沖田「お前は・・・。」

藍葉「だからー、あたしはだれの見方でもないんだってば、関係ないんだよね、うん。」

土方「おい、お前何者なんだ。攘夷浪士か?」

藍葉「えー、んー、内緒♪
    ってかさ、あの灰音って子、大丈夫なわけ?
    ヤバそーなんだけど。」

土方「分かんねぇよそんなの。」

藍葉「・・・・・・ふーん。」










美紀「灰音・・・っ?
    大丈夫・・・・?」


誰かが、呼んでる・・・・?


美紀「灰音・・・・!
    起きなさいよ!」


灰音「・・・・美紀・・・?」

美紀「そうよ、私。大丈夫?」


まだ周りでは物が浮いてる。


灰音「美紀・・・、私、ひ、一人は嫌だよ・・・・・。」

美紀「灰音・・・・。」

灰音「・・・・っ」


美紀は、静かに笑った。


美紀「灰音、一人で抱え込んだりしないで。皆いるのだから。ね?」

灰音「・・・・うん・・・・。」

美紀「ていうか、何言ってんのよ。」

灰音「え?」

美紀「灰音は、最初から一人じゃないでしょ。」

灰音「・・・・。」

美紀「最初から、灰音は一人じゃない。みんな一緒に居る。
    だから、真選組は灰音の居場所になったんでしょ。」

灰音「うんっ・・・・。」

美紀「でも・・・、もしもね、土方や沖田が灰音の事一人にするんなら。そん時は鬼兵隊に」

土方「そんなことないな。」

美紀「・・・即答なのね。」


私は、呆然とするだけで。


美紀「ってゆうか、神威!
    あんたの事、絶対にあたしは許さない!」

神威「ふーん・・・?
    じゃあ俺のこと殺すの?
    俺はあんたのこと殺すよ?」


そう言って神威はバッと美紀に殴りかかろうとする。


灰音「美紀っ!」


どうしよう、間に合わない。



ガンッと何かと何かがぶつかりあうような音。



藍葉「・・・・神威、あんたほんっとくだらないこと好きだよね。
    見てるこっちが飽きてくる。」


紅い女の子が、大きな刀で神威の手を止めていた。