二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: LILIN ( No.6 )
- 日時: 2011/06/18 10:50
- 名前: そう言えばこしょうの味しらない (ID: LMtRhfuT)
後日、献血検査の結果が無事に返って来た。……献血に結果なんてあるのだろうか? 今日。学校で渡されたプリントには“皆様概ね良好です”とか全く趣旨の違う事柄が記してあっが、教師や事務員の連中もあまり印象にないのか聞いても曖昧に答えるばかりだった。
現在はその放課後。遅弁とかいって昼食を我慢していたずれまくり友人と付き添いの俺は今、誰もいない教室内で食事にふけっていた。
「ほうほう、たひかに。おかひひ」
「……お前はまたぁ。食ったまま話するなよ」
ほう、ひょかひょか、と。親友ことボブはまだ口の中に残っている麺類ランチを盛大に飲み込み、途中喉に突っかかりそうな息苦しい姿を見せながらもナントカなんとか内蔵へ収拾したようだった。
「いやぁ……死ぬかと思ったぜい」
「全くだよな。ところで何だその食べ物?」
「え?あぁ、ラーメンだよ!」
………………。
「……いやスパゲッティーだ間違えたナンデコンナコトモワカラナカッタノダロウ」
「スマン、フォローさせちまって。ある人物の代理で謝罪します」
何度も言うがここはナパバレーなんだ。単純にナポリタンとか洒落いっときゃ良かったんだよ、奴(=作者)が。
「まぁまぁ。奴に反抗したくなるのは分かるけどさぁ……んなことよりもスグルの言う通りかもな。……バイオハザード説」
「何の話だよ。大体、献血でバイオハザードって完璧アレじゃんか」
現実的にも言っちゃイケナイのでアレ扱い。どうかアレで通じる合える友達であって欲しい所。
「あぁ、あれか……ミラジョボなんとか」
「……ばらまく役ちゃうし。しかも役名でもないじゃないか」
「あいつは……綺麗なエンジェルだよ」
「はいはい」
まるで遠くを見つめるように名女優のスタイルを想像するステキな友人は放っておこうと思った。
「ところで、なんでこんな特に何もない一面を取り上げてるんだろ」
「そりゃぁ……決してこの小説は死亡してないぞってアピールじゃないか?」
「そなのか」
「あぁ、多分ソウだ」
「じゃぁ、これから突然窓が割れて、イキナリ武装集団が現れて攫われそになったり、二丁拳銃で……」
「て、お前。それこそまるでバイオハ……」
バリィィィィィィンンンン!!!!!!
それは突然、俺たち頭上の吹き出しが、そのまま現実に落っこちたように、空想がそのまま形となってこんにちは。
窓が黒物体の振り子運動で割られ、そのまま校内へ侵入してきた物体Xはころころ転がって俺たちの視界へ刹那的風穴をあけさせる。
転がりを終えた順にその物体は自前の手や足を伸ばし、ついには人型にその形状を落ち着かせる。
つまり……なんか黒ずくめの。怪しさを例えるなら、なんちゃって武装集団ドッキリみたいな……そんな愛嬌すら感じさせないのが5〜6人。片手にトランシーバーみたいなのを持ったその一人が何事が喋るが、聞き取れない。少なくとも英語やフランス語じゃない。
どこか急いたような口調は極東あたりの国々を連想させる。おっとなんて本格的なのだろう☆
「……すぐる?」
「……あんだ?」
「なんかさ、これ小説だからこんな例えはいけないんだろうけど……ヤバくない?」
「……うん、ヤバイ」
俺たちはそう、お互いの顔を覗きながら苦笑しあい、そして全力で、懸命に逃げた。職員室へ。おい誰だ! この状況でへっぴり腰ちゅー奴!!