二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマ 緋色の空、紅色の月 ( No.4 )
- 日時: 2011/05/29 17:05
- 名前: ドロップ ◆8WWubVa7iM (ID: P4ybYhOB)
第一話
時は、幻想時代———。
瞑蘭ノ里に、一人の少女が現れた。
その少女は、人々を癒す、歌を操る事ができ、
現れたのが雪が銀色に光る日だったから…
彼女がこう呼ばれている。
銀色の歌姫、と…
ー瞑蘭ノ里ー
「………」
少女…月川和奏は、里を黙々と歩く。
黒髪を風に揺らしながら、一人で歩く。
すると、少女の目に一人の少年が映る。
「おっ、和奏!里をパトロールか?」
「…まぁな、風丸は新聞配達か?」
「あぁ、…といっても、なかなか手に取ってくれないけどなぁ」
この少年、風丸一郎太。
和奏とは友達以上の仲である。
「…ま、頑張れよ風神」
「その名で言うなよ…意外と恥ずかしいんだぞ?」
そう、風丸は風を自由自在に操る事が出来るので、
人々からは風神と呼ばれている。
和奏の所属している鈴凛隊の副隊長である。
「…けど、それもお前の名前って事は変わりないだろ?」
「そうだけど…」
「ま、とにかく頑張れよ」
「あっそういえば…隊員募集はどんな感じだ?」
「…まずまずだな。」
「そうか…新聞にも募集のメッセージを書いてんだけどなぁ…」
「それを受け取ってもらえなかったらいみないだろ」
「う…」
風丸は苦々しい顔をしてから、また新聞を配達しに走って行った。
「…だれか、隊員に入ってくれないかねぇ…
そうしたら、仕事が減って楽になるってもんだ」
すると、白い髪をした少年が和奏に話しかけた。
「和奏、ここにいたのか」
「見つかったか…」
「そりゃ、この里はそこまで広くないからな。
式紙を飛ばせばすぐに見つかる」
「…あいかわらず、能力を使ってんな。
豪炎寺」
「ったく…和奏も風丸も仕事をしないから、俺が仕事をする羽目になるんだ」
この少年、豪炎寺修也。
鈴凛隊に所属している。ただの隊員だが、隊長と副隊長が仕事をしないために
この男が全てをやっている。
簡単にいえば苦労人だ。
「ほら、仕事が溜まってるんだ。風丸も呼べ」
「…わかったよ」
数刻後…
「あぁぁぁぁ…なんで俺が…」
「副隊長だからだ」
「…なんで私も」
「隊長だから。……それに、お前は…」
「全ての隊のまとめ役、簡単にいえば頭領だからだ」
「…わかってるよ」
それでは、この少女…和奏の説明を、もっと詳しくお伝えしよう。
和奏は「鈴凛隊」「朱守隊」「命蘭隊」の全ての隊をまとめる
いわゆる頭領なのだ。
14歳の少女が…全ての隊のまとめをするという事は、普通ではない。
それほど、彼女が異常なのだ。
「…で、何をやるんだったっけ?風丸」
「あぁ…新しく入る隊員の面接・・・だな」