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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- 嫌なおと、 ( No.13 )
- 日時: 2011/06/15 21:01
- 名前: りの ◆VaTW4xNXp. (ID: uZfNfZiH)
如何してこうなったのかなんて覚えていない。
気が付けば彼女が首を絞めていた、ただそれだけ。
「……ぁ、う゛……ぁあああっ」
「——奏ちゃん、」
「あ゛あぁあぁあ! や、だよ苦しい……悲しいっ、……」
彼女の涙がぼろぼろと零れ落ち、ぴしゃりと僕の頬に落ちる。何よりも悲しいのは奏ちゃんなんだけど、僕は慰める事も出来ないからされるがままに首を絞められるだけだ。
段々と彼女の腕の力が強まっていく。段々と意識が飛んでいく。
「————あつ、くん」
「けほっ……僕は、」
「あつくん、あつくんあつくんあつくん……アツヤ君っっ!!」
彼女が望んだのは僕じゃない、アツヤなんだ。
段々と薄れていく意識の中で、奏ちゃんが泣きじゃくっているのを僕は見つめていた。
( 僕じゃ、なれない。 )
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