二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 星のカービィ 星命の言葉 ( No.63 )
- 日時: 2011/06/17 13:37
- 名前: 満月の瞳 (ID: A2bmpvWQ)
- 参照: 遅くなってごめんなさい
第五話 トレジャストレジャー
「カービィ!」
グリルの鈴の転がるようなかわいい声に、カービィははっとした。
「こんな時に立寝?どんだけのんきなの?」
「えっ?僕寝てた?」
カービィはあわててキョロキョロと周囲を見張る。
目の前には少々膨れっ面のグリルと、周りには先ほどと変わらない無の世界。
「もう!カービィちんって本当拍子抜けしちゃうよね!何度呼びかけても起きないんだから!気が付いたら話の途中で寝てるんだもん」
「え…あ、ごめん」
どうやら自分は眠っていたらしい。
「(おかしいな…さっきまで全然眠くなかったのに。しかも突然?それに変な夢見ちゃったし…)」
もう一人の『ボク』
「(なんだか…意識があっちに持っていかれちゃうような気がする)」
「さて、ようやく起きたみたいだし。探検しよう!」
「へ?」
「面白そうなところじゃん!」
「こんな何もない場所が?」
「いいの!だってここから魔法のにおいがプンプンするんだもん!」
「ていうかなんで僕たちはこんなとこにいるの?」
「うーん…魔法と場の力がひっくりかえっちゃった感じ?」
「はい?」
「なんかここ知っているような…あ!思い出した!ここは裏側の世界だよ」
「裏側の世界?」
「そう。表の世界…ぼくちんたちの住む世界を支えてるんだ」
「で、なんでそんなところに僕たちが?」
「だから魔法と場の力がひっくりかえっちゃたの。カービィちん魔法でも使ってたの?」
「ううん」
「おかしいなあ。ボクちんは魔法失敗でここに転送されちゃったからいいとして、なんでだろうね」
「こっちが聞きたいよ。魔法を失敗するとこっちの世界に来ちゃうの?」
「そだよ。ボクちんは初めてだけど。失敗といっても高位召喚魔法のことね」
「ふぅん…」
「まあとにかくここから出ないとね」
「どうやって?」
「そりゃあ、〝空間の切れ目〟までいかないと」
「?」
「この世界の出入り口!さあ行くよ!」
「ちょ、ちょっと待って。なんでそんなこと知ってるの?」
「魔法使いなら当たり前でしょ」
かくして2人は、無の世界…〝裏側の世界〟を冒険することになった。
これから起こることも知らず…