二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】  笑顔の仮面    ( No.19 )
日時: 2011/07/03 05:55
名前: 甘夏 ◆/jSdQ8DCuQ (ID: Lx/gxvCx)
参照: http://www.kaki-kaki.com/bbs_test/view.html?473454

きらきらと、暖かい日差しの中に、二人の少女が居た。

一人は寝転がり、青い髪を無造作に横に縛っている。
もう一人はゆったりと座り、赤い髪を後ろに流している。




二人とも、ただそこに居るだけで会話は無かった。
  ただ一緒に居られるだけで、満足だったからだ。






「…かぐちゃんは、良いよね。」


不意に、座った少女が口を開く。


「ん?何が」


そっけなく返す寝転がる少女。


「だって、綺麗で強くて優しくて元気で明るくて、友達も沢山居ていつも隣に誰かいるでしょ?私と違って。」


少女は言う。 その言葉に驚いたもう一人は、こう言った。


「さ、さーや…。絶対に、ぜえったいにそんな事ない。俺が綺麗だって?有り得ねェ。強くも無いし優しくも無いさ。
元気だけはあると思うけどよ…
明るくなんてねーと思う。友達が沢山?あんな奴ら友達でもなんでもねぇし。俺が本当に友達だと思ってるのは
さーやと明日香と深咲ぐらいだよ!」


一気に言い、少し息を切らす少女。言葉使いが悪いのはいつもの事。


「…かぐちゃんはさ、その言葉使いを改めれば絶対に素敵なレディだよっ!それに…すんごく綺麗だもん。」


何か少し顔を赤らめて言う少女。一方『かぐちゃん』は、呆れ顔。


「さーや、その台詞聞くのもう飽きた。一日に何回も何回も…、これだけはうっとおしい。」

「えー、そんなこと言わないでよ。絶対にかぐちゃん素敵だから!ね、お願い〜」


『かぐちゃん』にじゃれつく『さーや』。


「無理無理無理!誰が女言葉なんて使うかよ、気持ち悪いわ!俺にはこっちが向いてんの。」

「ね、一回!一回だけで良いから、ねぇってばっ!」


ついには二人一緒に倒れ込む。


「さーや!!重…くは無いけど下りろって!!!」

「やだー!日が暮れるまでここに居る」

「うぇ!ちょっと!!」









二人にとっては日常茶飯事なこの光景。とっても幸せだったあの頃。
  
  





    その幸せが壊れてしまった今、 
             この夢を見るのは
       月姫には残酷過ぎた____