二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ボカロ曲 今はアブストラクト・ナンセンス ( No.4 )
日時: 2011/06/11 09:08
名前: 紅薔薇 (ID: vQ7cfuks)

Ⅲ 夏休み

「暑い、暑すぎる……」

ワタシはガ○ンとミカンをくわえて自分の部屋に寝転がっていた。

夏休み。学校の連中と顔を合わせなくていいのは気が楽。

アイスをもぐもぐ食べてたら、中学まで一緒のカイトを思い出した。

アイスバカ。特にハーゲ○ダッツ。気が弱くて、へらっとしてた。でも、いい奴。

弟のレンは友だちと遊びに出掛けた。いっぱいいていいわね。

ミクに電話しようかと思った。でも、ちょっと遠慮がちになる。

だって、ミクは私より年下なんだよ…

ワタシは留年生。だからクラスメートのほとんどが1つ下。

退屈だった。アイスの棒をゴミに捨る。

ワタシは何となくナイフを見つけ出して、胸にあてた。

お母さんは悲しむかな、ミクはなんて思うかな。

ナイフをもとの場所に戻す。苦しむ覚悟なんてないもの。

やりたくもない夏休みの宿題。

え、何?私の苦手な証明?

「面倒だなぁ……」

どーでもいいや、四捨五入。

急に悲しくなってしまった。泣いた後、ぶらっと外に出る。

道路の真ん中に出てみる。

車、来てる…

次の瞬間に、誰か男の子の声。

「アブナイっ!!」

ワタシは逃げ出した。道路から。

叫んだのはカイトだった。腕にアイス入りコンビニ袋。緊張感0。

急に涙が出てきて、カイトの腕を握って泣き出した。

「何やってんだよ…」

カイトは言う。ワタシ、中学からこんなだもんね。

だって、ミクは年下。先生あてになんない。誰にもすがれない。

苦しいよ。泣きたいよ。

ワタシは、ただのガラクタ。

今は晴天だけど、ワタシの気持ちみたいに明日は雨だ。

きっと。