二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 思い出。それは心を色鮮やかにしてくれる (星のカービィ) ( No.153 )
日時: 2011/09/14 22:36
名前: 猫科の犬 (ID: NaVGBx5/)
参照: http://www.pixiv.net/member.php?id

第5話 心の絵

数時間後、ずっと歩いていたがただ体力が減るだけで描けるものはどこにもなかった。

「・・・疲れたぁ〜もぅ!!どうすればいいの!?」

「アドレーヌさん・・・。」

アドレーヌとビーズは座り込む。
体力回復の為に。

「そういえば、ここから出るということは出来ないのかな?あの部屋に。」

「!!そういえばそうだよね。もし戻れるならスケッチブックとか持ってこれるのになぁ・・・。」

「・・・少し考えてみるね。私は世界の鍵だし。何かわかるかも。」

「ん。分かった。アタシは休んでるね。」

「うん。」

ビーズは、考え込んだ。
どうすればここから出れるのかということを。



空がない。空がないということは雲も太陽も月も星もない。
時間がわからない。
ここは真っ白な世界。無の世界。
私は世界の鍵。
最初、この世界に入って来る時、思い出の絵を書いてここまで来た。
じゃあ逆にあの部屋を描いて戻ることを考える。
だけどそれではまた振り出しに戻ってしまう。今は筆とパレット。紙もないんだ。
それ以外でどうやってあの部屋まで戻れるか。

それ以外で・・・部屋に戻る方法は・・・?


「丸書いて丸♪」

ビーズが考え事してると突然歌が聞こえてきた。

「丸書いて丸♪」

どうやらアドレーヌが歌っているようだ。

「右にちょっと丸♪左にちょっと丸♪・・・・・♪」

アドレーヌがちょうど歌い終わった時に、ビーズが聞いた。

「何の歌?」

「ん?カー君の絵描き歌だよ。ほらカー君って丸いでしょ?歌いながら頭の中で描いてたんだよ」

「頭の中で描く?そうゆうことが可能なんですか?」

「うん。簡単だよ。」

「頭の中で描く・・・。」

ビーズが後もうちょっとで何かをひらめきそうでいた。
そして数分後やっと考えが繋がった。

「アドレーヌさん!!筆もパレットも紙がなくても描るよ!!!」

「えっ!?」

「今度は、紙に描くんじゃなくて心に描くんだよ。。」

「心に?」

「うん。心に。心の絵。心の絵画を描くんだよ。」

「心の・・・絵画。・・・分かった。やってみる。」

アドレーヌは目を閉じた。
そして、頭の中で思い浮かべる。
カービィのあのドーム状の家。綺麗な空。透き通るような海。暗い森。大きなお城。
今まで出会ってきた敵や仕掛け。
ポップスターにあるすべてのものを思い浮かべた。