二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 思い出。それは心を色鮮やかにしてくれる (星のカービィ) ( No.181 )
- 日時: 2011/10/20 21:21
- 名前: 猫科の犬 (ID: vGcQ1grn)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v
家の中には、1人のおばあさんがベットの上で寝込んでいた。
狼に気づく気配は、ない。
狼は、そのおばあさんの近くまで寄っていく。
と、その時だった。
さっきの少女が現れた。そう、今おばあさんの家にたどり着いたのだ。
籠の中に花は、入っていない。
きっとまたどこから狼が出てくるのか分からないので急いで走ってここまできていたのだ。
だが、それが運命の分かれ目だった。
もし、少しでもその少女が家に来るのが遅くなっていれば物語は順調に進んでいたはずなのに・・・。
「っ!!」
少女は驚きで声が出なかった。
まさか家の中にあの狼が入ってるとは思わなかったから。
「・・・。」
両者共黙っている。
もちろん窓からのぞき見ているカービィ達も黙っている。
「クワレルノガ、怖イ?」
最初に口を開いたのは狼の方だった。
少女はただ何もいわずに首を縦に振った。
「クックック。ジャア、逆ニタベテシマエバイイ。」
その時に、少女は感じていなかったみたいだがカービィ達にはほのかに感じていた。
何か邪悪な気配がする・・・と。
「どうゆう事?」
「ソノママノイミサ。」
「ふふっおもしろい事を言う狼さんね。狼さんの味はどんなお味?」
少女の顔から恐怖の色が抜けた。
カービィは、そこで飛び出した。
何も考えずに。
窓ガラスが割れる音がする。カイルはその時にやっと気づいた。
隣にカービィがいないじゃないかという事を。
「え?あ。おいっ!!ちょっ!カービィ!!!!」
「そんなの駄目だよっ!!!君はこの後、狼だけでなくおばあさんも食べようとする!!」
狼と少女はそのピンク色の丸い物体(カービィ)の方をじっと見た。
「・・・・じゃあ、そのかわりに君を食べてあげましょうか?」
そこにいる少女はもう、純粋な心を持つ少女ではなくなっていた。
「それは嫌だ!!だって、僕は食われる方じゃなくて食べる方だもん!!
でも!!おばあさんの肉を食べたっておいしくないよ!!狼の肉だって食用には出来ないの知らないの!?」
何か、話が違う方向へ進んでいるような気がする。
「シツコイヤツダ。」
そういうと狼は標的をカービィへ変えた。
ものすごい勢いで突進してくる。
カービィはそれに気づきすぐによけた。
「あー。えっと、白い頭巾の人?ここは危ないから、おばあさんと一緒にいてね。
絶対食べちゃ駄目だよ。おいしくないから。」
カイルも少し違う方向へ進んでいるが、まぁ気にすることではないであろう。
少女は、おばあさんの近くへ寄った。
少女のおばあさんはいつのまにか起きていて少女の姿に気づいた。
「おや・・・来てくれたのかね。でも、なんだか騒がしいね。何があったんだい?」
「・・・狼が。人食い狼が家に入りこんできたのよ。」
「まぁ!それは大変!その狼はどうしてるんだい!?」
「今・・・狩人が退治してくれてる・・・。」
「そうかよかった。怖かっただろうね。ここまで大変だったろう?ほらこっちにおいで。
顔をよく見せてごらん?」
少女はもっとばあさんの近くに寄って行った。
するとおばあさんはその少女を抱き占める。
「もう、大丈夫だから。おびえなくていい。おばあちゃんがついてるよ。」
少女は、まるで今まで何かに取りつかれていたようにすっと表情が楽になって、
その瞳から大量の雫を落としていく。
その雫がおばあさんの衣服を濡らして行った。
その頃、カイルは、もうどうにかなっちまいそうだった。
「なんで、こんな緊急事態にそんなさ、抱きしめ会ったり出来るんだよ。
危機感とか持てないの?普通さぁ、外に逃げるとかしようよ。」
と、まぁそんな文句を愚痴りながらダークソードで狼の攻撃をふさいでいた。
この騒ぎで他の狼が寄って来てしまったのだ。