二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 世界の始り。世界の終り。(カービィ)番外編 ( No.216 )
日時: 2012/06/29 21:55
名前: 鏡猫 (ID: vDb5uiaj)

第1話 ありがとう

奥に入ってゆくと、そこにはいろんな動物達が待ち受けていた。
チェシャ猫と時計屋ウサギに続き、三月ウサギ、青虫、ナマケモノ。
他にもいろいろな登場人物。
白雪姫や7匹の小人。ヘンゼルとグレーテル。茨姫。人魚姫。シンデレラ。赤ずきん。

「あれ。全員の名前をしっている。」

「「「「「私達も、君の事をよくしっている」」」」」

「俺様も、お前達の事をよく知っている。」

—どうしてだろう、初めて会ったはずなのに懐かしい

「初めてなんかじゃないよ」

「僕達は、今までずっとチェシャの近くにいたよ」

「俺様は・・・」

「そう、気付いてなかっただけ」

「ごめん」

「謝らないで。チェシャだけが悪い訳じゃない。」

「今まで辛かったよね。ここが君の夢。君の自由」

チェシャは、瞳から涙を流す。皆に囲まれながら奇麗な涙を。

「確かに、君に託された使命はとっても大事だけど、今だけは。」

「ありがとう。あれがとう。ありがとう・・・」

止まらない涙を流しながら何回も「ありがとう」と唱える。
まるで魔法の言葉のように「ありがとう」と答える。
なにも嬉しいことをされた訳でもないのに「ありがとう」と呟く。

その「ありがとう」でみんなが笑顔になってゆく。

「ありがとう」は、とてもうれしい言葉。魔法の言葉。

たった一言で笑顔になれる不思議な呪文。