二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 世界の始り。世界の終り。(カービィ)番外編 ( No.229 )
日時: 2013/02/26 21:11
名前: 鏡猫 (ID: kGzKtlhP)
参照: ホント、キャラの性格忘れた

第3話 シンデレラ

チェシャ猫はお気に入りの木の上で眠りにつこうとする
あくびをひとつ

「チェシャ猫っ!大変だ!大変だよ!」

「もぅ、うるさいな。君はいつも大変そうだね、“時計屋ウサギ”」

狂った時計を手に持ってチェシャ猫のお気にいりの木の周りをクルクルと回る

「それより大変なんだ!」

「はいはい、一体何が大変なんさ?それと、少し落ちついたらどうだい?」

「落ち付いてなんかいられない!だって、シンデレラの魔女が仕事放棄してるんだっ!」

「……それは大変だね、今すぐに調節しに行くさ」

二ヤリと笑って姿を消し、次の物語の調整をしに行く
次の舞台はシンデレラ———




「こんなの、全部収穫できる訳ないわっ!!」

一人の灰をかぶった少女が裏庭にあるカボチャ畑の中で叫ぶ
ついさっき、お姉さまに家の中の掃除と裏庭のカボチャを全て収穫城と言われたのだ
そのお姉さま達は女の人は誰しも夢見る舞踏会へと出掛けて行った
少女、シンデレラは奇麗なドレスも貰えず化粧も出来ない
悪口をいいながらもカボチャの収穫をやるしか他になかった
そこに本来出てくるはずの魔女は出てこない

「まったく………大体、私がカボチャの収穫を終わらせたってお姉さま達は…」

きっと連れて行ってくれない。こんな汚い小娘のことなど
そんなこと考えないようにしていたのについつい考えてしまう
すぐに嫌な考えを振り払い再びカボチャの収穫に取りかかろうとした

「こんにちは、お譲さん」

「きゃあっ!い、いつからそこにっ!?」

シンデレラが驚く目の先にいたのは、ピンクと紫色の体毛をした猫

「俺様かい?最初からここにいたさぁ、君が気付かなかっただけ」

二ヤリと奇麗な孤を崩さずにチェシャ猫は、シンデレラと話しだす
シンデレラはただ、猫が話すことに対してすごく驚いていた

「そんな驚くことじゃない。この世界はなんでも出来る、そう魔法だって。君を奇麗にすることだって」

「それは本当に?」

その答えを聞いてチェシャ猫がもっと口を大きくみせるように笑う

「本当さぁ!奇麗になりたい?」

「も、もちろんなりたいわ!奇麗になって舞踏会にいきないの。お願い猫さん。いかせて」

「俺様の名前は“猫さん”なんかじゃない。チェシャ猫様さぁ〜」

「変な名前。それじゃあチェシャ猫さん、教えて!」

「いいよ、教えてあげる。でも俺様からは何もしないヒントを与えるだけさ」

シンデレラはそんなチェシャ猫に早く教えて欲しいとせがむ

「まぁまぁそんなに焦らないで。
奇麗になりたければ黒い、黒い帽子を探せばいい。でもその黒い帽子はサボり気味。黒い帽子の好きなものはカボチャのパイ
俺様が出せるヒントはここまで。それじゃ、頑張るさぁシンデレラ」

それだけいってチェシャ猫はシンデレラの目の前から消える
ヒント、というよりもうほぼ答えを教えているようなものだった