二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ”絶望”と”希望”交わる世界で。    魔法・アンケ募集! ( No.104 )
日時: 2011/06/25 20:10
名前: 藍蝶 (ID: fjkP5x2w)
参照: イナGO見てきた!ちょ、拓人紙メンタルw

第8話 「VSロッツェル・マギー」



「《月光神竜、召喚》!!」

砂埃の中、金色の魔法陣から漆黒の竜が現れ、そのままロッツェル・マギーに突っ込む。

≪ガァァァアァッ!!≫

二匹の呻き声が聞こえた途端モンスターが蒼く光る霧のようなものに姿を変えた。
命尽きた、という合図だ。

「体力消耗が激しい奴から終わらせたんですね!」

2体のモンスターを体術で相手しながらリンに向かって叫ぶ。雑音が多すぎて普通の声は最早聞こえない。

「コッチの方が確実だからっ……とと」

リンが少しよろける。
思い出したように刹那があ、と言うと

「言い忘れてたんですけど!舞冥土回路って!魔力の消耗が!激しくなるんです!!」
「忘れるなよー!!」

そう言うとリンは徐にモンスターに突っ込む。
その際に投げたナイフはダメージを与えてからすぐにリンの元へと戻ってくる。
糸が付いているように。
ナイフの通り道には、必ず薔薇の花弁が散っていく。魔法名は叫ばなかったが、こっそり魔法を発動させていたからだ。

「《薔薇舞踊曲−ローズ・ザ・ワルツ−》ですかぁっ!?」
「当たり〜!!こいつ等コレに気づかないから防御陣張らないんだよねぇ!」
「魔力の消耗が激しいなら使い切ってしまえって事ですね!!」
「大正解〜!」

そしてまた一匹、モンスターが消える。
残り2体が残っている。リンと刹那が詰め寄ると後退りする為、逃げようとしているのだ。
が、それを残し大人しく去るような良い子ちゃんのマネは二人には出来ない。

「「《超電磁砲−レールガン−》!!!」」

二人の手から莫大な電磁砲が撃たれた。
この技、威力が多い割に魔力消耗が少ない。お手軽な使い勝手の良い技だ。

コレにコアを撃ち抜かれた二匹のロッツェル・マギーは蒼い霧となって、無残した。

「ふぁ〜!倒した倒した。にしてもあいつ等アイテム一つも落としていかねぇんだから……」
「あ。……そうでもないみたいですよ」

眉を寄せるリンに対し、刹那が透明な輝く瓶を拾った。

「あ、それ知ってる。”清水の汚れ”でしょ?∞∞ランクの調合薬」
「当たりです。美味しい収穫ですよ、コレは」

小瓶を鞄に入れ、刹那は振り向く。

「疲れたんで、回復アイテム持ってきてください」
「はぁ?自分で行けよ」
「めんどうくさいです」
「失せろ」
「そのままお返ししましょう」
「……召喚魔法持ってねぇの?」
「そんなの無いですよ。だからといって馬鹿にしないでください」
「じゃ、いいの教えてあげる」

腕組する刹那の前でリンは金の魔法陣を出す。

「ぐぇっ!?」

落ちてきたのだ雑用係セイン。尻餅をつき、苦笑いをする。

「ここ……何処、ですか?」
「どうでもいいだろ?回復アイテムだせ」
「疲れてないように見えますが」
「勿論、体力的に僕はコレっぽっちも疲れてない。疲れてんのはアッチ」

と言うと刹那を指差した。

「誰ですか?」
「……雑用係に名乗りたくはありません」

さすが刹那、といった所だ。二人のやり取りで状況を察したらしい。

「む……”蒼海水”、持ってるじゃないですか」
「あーそーでしたねー」

棒読みで答え、鞄の中からペットボトルを取り出す刹那。
殴り書きで”蒼海水(体力回復)”と書かれている。

「うーわ……あるんじゃんかよ」
「悪かったとはいいませんよ?」

薄笑いを浮かべ、”蒼海水”を一口飲むのであった。

第8話 終わり