二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 四季ノ狭間デ小鳥ハ歌ウ “星のカービィ” ( No.2 )
日時: 2011/06/22 20:12
名前: 彌浪 ◆BWqKsmtrLo (ID: u6knrXHP)

春ノ歌 の章

Ⅰ 「朝」

「ふわぁ〜。おやす……ぁあ!春だぁ!」
星の戦士カービィは、目覚まし時計(デジタル)の時刻を確認した。
「じゅじゅじゅじゅじゅ……十四時!?……って二……時?だよねぇ!」
誰も居ないのに誰かに確認している。誰か……居るかもしれないかもしれないが。誰か。
「僕が先に春を楽しむんだぁぁぁぁぁ!デデデ大王なんかに取られてたまるかぁっ!」
勝手にこの国の王——デデデを春をどちらが先に楽しむかの相手とみなしているが、それは置いといて。
カービィが出発するのは、何事も、“始め”は春だ。冬眠を終えた動物が目覚める時の様にも、雛が巣立つ様にも、感じられる。
「僕なんだぁぁぁぁぁ!」
もっとも、今のカービィ——何かピクニックっぽい準備をしている——には目覚めも巣立ちも感じられないが。

「いやっほぅ!」
ドアを勢いよく、まさに「いやっほぅ!」という勢いで押して(その反動で)ジャンプしてそして走る、というはしゃぎまくりのカービィを、緑に隠れている小鳥達は見送る。……黙って見送った。