二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【REBORN日常】Distance【企画進行なう】 ( No.150 )
- 日時: 2012/03/05 19:55
- 名前: 北大路 ◆Hy48GP/C2A (ID: vlinVEaO)
- 参照: http://www3.hp-ez.com/hp/distance-urabana/top
♯41「片付けたら?」
晴れた日曜日の午前9時。
庭に降り注ぐ太陽の光がとても眩しい。
そんな如月家の庭には二羽鶏がいない、
だが物置が置いてある。
ふとその存在を思い出したユウは、何となく物置を整理しようと考えた。どこまでも暇な奴め。
「何か、お宝の予感」
まるで海賊にでもなった気がしたユウ。
実際はただの中学生である。
と、早速錆びた金属製の箱が、物置の中から落ちてきた。
「……」
落ちてきた衝撃で箱が開いた。
大量の紙が地面にぶちまけられていた。
「うわっ……」
紙の正体は如月ユナと名前の書いてあるテストの解答用紙と問題用紙だった。
英語、21点。
「うわ、何この間違い」
その点数も去ることながら、この珍回答。
英単語の意味を答えるこの問題。
問題2、「island」とある。答えは「島」。
だが、ユナはこれを……
「『イヌランド』……」
ローマ字読みすれば「イスランド」だけど……。
しかもカタカナ間違えて「ス」を「ヌ」にしてしまっている。アホだ。
問題6「sand」
コレは「砂」である。
「『挟む』? 確かにサンドイッチとか言うけど」
そして極めつけは大問3番の対話文。
A:How's the weather in Namimori today?
意味は「今日の並盛の天気はどうですか?」である。
これに答えよと言う問題。横にはご丁寧に「並盛 晴/黒曜 曇り」とあった。
しかしユナは「It is decided by a Hibari Kyoya.」と答えていた。
意味は「それは雲雀恭弥によって決められている」……。
「雲雀は天達か? 石原良純か? 神か?!」
ある種の神ではあると思うが……。
「うへえ……よくこんなで公立高校に行けたもんだわ」
ユナの通う並盛西高校は偏差値38のスーパー低レベル校ではあるが、
それでもれっきとした公立高校である。
偏差値38でも、ユナには危うかったのだろうが。
「まあ、これでちょいとは私の方が優位になれるかな」
だが、まだテストが入っていたのに気付いたユウ。
今度は45点の国語。
「国語は得意とか言ってたけど、それで45点か」
だがこれも酷かった。
例えば『古典作品で、「三大随筆」と言われる作品は「方丈記」と、後二つは? 作者名も答えよ』
という、これはもう常識といっていいほどの問題。
ユナの答えは「沈草子、作者・紫式部/ぺんぺん草、作者・吉田」。
完全に「ぺんぺん草」はウケ狙いを感じる。作者「吉田」って……。
そして、「動詞は自立語です。では助詞は何語?」
自立語とくれば付属語だろう。
だが、ユナの答えは「日本語」。
まあそうではあるが、だからといって「日本語」って。もうちょっと絞れ。
「何語」という聞き方の問題も、まあ悪い気がするが。
「なんかもう、片付けるの面倒臭いからなあ、もういっか」
片付けそっちのけで姉の珍回答に笑ったユウ。
気付けばもう太陽は頭の真上を照らしていた。
「腹減ったなあ」
何も見なかったことにして、少しニヤけて部屋に戻ったユウ。
今日はいい日だ。
*