二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【REBORN日常編】星の数ほどにも月すぎた嘘@オリキャラ募 ( No.20 )
日時: 2011/08/26 18:07
名前: 桜庭 ◆Hy48GP/C2A (ID: Qs8Z87uI)
参照: http://ameblo.jp/peace0913/

#11「探しましょう」

「幻覚のプールだってな、ユナから聞いたぜ? あと、ディーノさんもお連れしたぜ」

金メッシュの男はニコニコ笑顔で言った。こいつが樫野恵作。

「よお、プールだってな」

ニコニコ笑顔のディーノと恵作、並ぶと本当に眩しいくらいニコニコしている。ニコニコダブルシャイン。

「ほんで、ユナはこの通りまだ妄想中だぞ、ハハハ」
「まったくしょーがねーな」
「イケメン……フハッ……ウヘヘッ……」

卑劣な笑い方だ、変な妄想をしている姉、本当に妹として恥ずかしい。これが死に恥を晒すというのか? あ、違うか。

「それじゃ、まずはクロームに聞いてみないと」

言い終わらないうちに恵作とディーノが勝手に廃墟の中へ進んでいったので他の面々もそれに着いて行った。

「何か……、いつ来ても不気味な所だなあ」

ツナがボソッと呟いた。かつて骸と戦った時、一度訪れている、色々想い出のある場所だし、それなりに何かあるのだろう。私には分からないけど。

「クロームー」

屋敷を捜索していると案の上、犬と千種が居たので「クロームはどこか」と聞くと「あっちらびょん」と来た道を指したので言われたとおり戻っていった。

「クロームゥー」

だんだん適当になっていく声。自分でもわかるところまで着てるのにクロームちゃんはまだこの近くには居ないようだ。くそう!

「くろーむさあーん」

暗く、天井の鉄骨は一部剥き出しになっている、広い部屋にたどり着いた。

「くろおむさあんー」

殆んど平仮名になってきた。諦めるか、と思ったが、
自分達のものではない足跡が聞こえた。後ろからだ。

「クローム?」

振り返った先には、紫色の変わった髪と目、眼帯に6つボタンの制服、ミニスカート、黒いロングブーツ。

間違いない、クローム髑髏だ。

「……ボス……どうしたの……?」
「えっと……何か、皆クロームの幻覚でプールに入りたいって」
「……?」
「ほら、この時期まだプールなんて開いてないから、お願いできないかなーって……なあ、如月?」

本来の所は私が事情を話すべきだろうが、クロームがツナに話題を振った為ツナが答えなければならない羽目に。ご苦労さんです。

「無理にとは言わないさ、用意もしてるけど」
「……(コク)」

クロームは静かに頷いた。すると三叉の槍を振りかざして勢い良く降ろした。

すると、さっきまでボロボロタイルだった床が、あっという間に見慣れた市民プールのプールサイドに変わった。

「市民プールだけど……これでいい?」
「十分です」

予想していたとはいえ、やっぱ凄い。
六道骸と『契約』を交わしただけの事はある。

「ランボさん、一番乗りだもんね!」
「イーピン行く!」
「二人とも、走っちゃダメだよ、転んじゃうよー」

ランボ、イーピン、フゥ太の3人は、元気良く飛び出して行った。
そしてユナ、獄寺、山本、ハル、京子もプールへと入る準備をする為、何か更衣室っぽい扉を開け、各々着替えた。

「イケメンも呼び出して欲しい」というユナのアホ臭い要望に、クロームは困惑しながらももう一度幻覚でイケメンを創った。後、ユナは妄想の果てに墜ちていくのをこれまた変な物でも見るようにクロームは見ていた。

「そーだ! せっかくだからクロームちゃんも一緒にプール入りませんか?」
「そうだね! 一緒に遊ぼう!」

京子とハルは、クロームにそう言った。

「水着、一着多く持ってきてしまったんで良かったらこれで!」

そう言うハルの手には、白と黒のボーダーの入った、ワンピースタイプの水着。なんと可愛らしい。

「え……?!」

驚く反面、嬉しそうでもあるクロームの表情を見ると、ハルと京子はクロームの手を引いて、更衣室へと連れて行った。

そんな様子を遠巻きに見ていた私は、とりあえずプールに入った。

「気持ちええわっ」

久し振りのプール。何だかテンションが上がる。
……童心に返って、水遊びを楽しむとしようか。