二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【イナイレ】 We are player ! ( No.3 )
- 日時: 2011/07/14 21:44
- 名前: ろくもり (ID: UfUkp6Ds)
1話=サッカーやろうぜ!=
雷門中サッカー部部室。
その部室のドアが行き成りガラッと勢いよく開き
中に入って来た円堂が叫んだ。
「さぁ、練習だ!」
シーン・・・・
そんな効果音が聞こえるほど円堂の声は虚しくも部室に響くだけで
中にいた部員達はマンガを読んでいたりゲームをしていたり
お菓子を食べていたり、中には何故か中国の少林寺のようなうな動きをしている部員もいた。そんなやる気の無い部員達に負けじと円堂はまた声を上げた。
「さぁ、練習だ!」
シーン・・・・
人はこの状況をデジャヴと呼ぶ。
部員達の反応に肩を落とす円堂。
そんな円堂に後ろから一人の少年が話しかけた。
「よぅ、円堂。今日の部室はどんな感じだ?」
「!梓!・・・見ればわかるだろー。いつもどおりさ。」
梓と呼ばれた少年は円堂の返答を聞いて
「やっぱりか・・・」と円堂同様肩をすくめた。
そんな少年の名前は睦実 梓。雷門中2年のサッカー部員で
ポジションはFW。この物語の主人公である。
このような反応と会話は日常茶飯事なため、梓も円堂と負けじと
部員達に声をかけた。
「ほら、お前らいつまでそうしてるつもりだ?練習すっぞ。練習。」
シーン・・・・
「円堂・・・オレ、泣いていい?」
「待て、気持ちはわかるけど今ココでお前が泣いたらオレも泣きたくなる!」
基本はポジティブな梓だがメンタルが脆い梓でもある。
そんな梓は部員の無反応差に円堂に泣く許可を取ろうとしたが円堂は許可しなかった。
と、いうか普通は許可しない。
そんな円堂と梓を見かねて、これまでの沈黙を最初に破ったのは染岡だった。
「練習つったって、場所取れたのかよ?」
「う゛・・・い、いまからまたラグビー部に頼みに行く!」
円堂の言葉に次に口を開いたのは半田だった。
「頼みにいったってどうせまたテニスコートで十分だって言われるだろ」
半田のこの一言に続いて部員達は口を開くがその内容は全て
「場所が開いてから練習すりゃいいじゃん」とか「まぁ、開いたことないけど」
などとマイナスな発言ばかりだった。
梓と円堂はその言葉を聞いてなんとか説得しようと声を張り上げた。
「お前らサッカー部員だろ!サッカーやらなくてどうする!」
「そうだぞ!今年こそこの【フットボールフロンティア】に出ようぜ!」
「なっ、なっ?」と部員達に同意を求める円堂だったが
部員達はきっぱりと
「試合といっても、8人じゃ試合に出れないでやんす・・・」
ごもっともな言葉だった。
現在部員は8人と試合が出来る人数ではない。
そのため、雷門中サッカー部は弱小と呼ばれ続けてきた。
そんな部員(まぁ、栗松)の言葉は図星で二人は何も言えなかった。
そしてまた部室には沈黙が戻り部員たちの態度は振出へと戻った。
その光景を見て二人は渋々、部室からいったん出た。
部室の入り口にはマネージャーの秋がいた。
秋は何となくゲンナリとした二人を見ていった。
「今日もかわらず?」
「あぁ・・。でも皆本当はサッカーが大好きなんだ!だからサッカー部に入ったんだ!」
秋の質問に円堂はまた少し肩を落としたが、すぐに背筋を伸ばしてそう言った。
そんな円堂をみて梓も
「そうだな!よし、俺達だけでも練習すっか!」
「あぁ!」
「また河川敷?小学生相手に練習になるの?」
「おう!あいつら結構やるんだぜ!木野も見ればわかるよ!」
その言葉を聞いて少し不安そうな顔になっていた秋だがすぐ安心したような表情になった。
そして二人は河川敷に向かって行った。
河川敷での練習中
「みてろー、オレの必殺シュート!」
少年が蹴ったボールが不良の腹に直撃した。
円堂と梓はその不良たちに謝りに行ったがその瞬間————
ドガッ!
「ぐあっ・・・」
「円堂!?」
不良の蹴りが円堂の腹に入った。
梓は不良を睨みつけながら
「なにすんだよ!つかボール返せ!」
「あ〜?ボールってこれの事か?
つか、雷門ってあの弱小チームじゃねぇか。そんなチームにはオレがお手本を見せてやるよ!」
そういって不良が蹴ったボールは休憩中の女の子に当たろうとしたその時
バシッ!
「ぶふっ!?」
つんつんとした髪をもつ少年が物凄い威力でボールを蹴り返し、
そのボールは不良の顔にクリーンヒットした。
その後、不良は立ち去り、少年も立ち去ろうとした時円堂が呼び止めた。
「あ、おい!今のキック凄いな!良かったら一緒に練習しないか?」
「・・・・」
少年は背を向けたまま何も言わず立ち去った。
それを見て梓は「スゲーけど変な奴だな・・・」と、つぶやいていた。
次の日、円堂や梓がいるクラスに一人の転校生がやってきた。
その転校生は豪炎寺 修也という、つんつんとした髪を持つ・・・
そう、昨日の凄いキックを持った少年だった。
円堂はその少年を見た瞬間、ただこう言った。
「あーっ!!!!!」
梓はそんな円堂を見て、取り合えず立ち上がったと同時に行き成り頭を押さえつけられた前の席の男子から手を離してやれ、と
転校生の豪炎寺には一端、全く触れないことを考えていた。
いやいや、少しは興味持とうぜ、梓さん。