二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 失恋輪廻 [ inzm11/リク受付中 ] ( No.161 )
- 日時: 2011/09/12 06:39
- 名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: L1jL6eOs)
- 参照: テスト、だと?
彼はずっとサッカーが好きで、そんな彼が好きだったから、私は何も言えなかった。そんな無理を言っても、彼は振り向いてくれないだろうし。私は彼が好きで、彼のサッカーも好きで、どうしようもなく好きだった。もう過去形になってしまったけれど。仕方がないのだ。彼は私を求めてはくれなかったけど、一之瀬くんは私を必要としてくれている。私がいないと嫌だと、泣いてもくれた。だから私は、きみを想うことを諦めるよ。素敵な時間を有難う、とだけ言っておこうかな? 嗚呼、でも、やっぱりあと一つだけ。
きみに出会えて良かったです。
願わくば、円堂くんにたくさんの幸が訪れますように。
( 失恋に望む。 )
*
どうしてこんなことになってしまったんでしょう?
あんなに大好きだったのに、私はもう彼の笑顔に魅力を覚えられなくなっていた。サッカーは好きだったけど、何故好きになったのか、そんな理由さえ忘れかけていた。ねえ、何故かしら? どうして私、こんなに哀しいのかしら? 円堂くんは私を好きだと言ってくれているのに。失恋した訳じゃ、無いのに。ぐるぐると廻る感情をどうすることもできないまま、薄らを微笑を浮かべた。引き攣っているのは自覚しているし、仕方がないと諦めている。きっとそうなんでしょう、雷門夏未?
私は今、好きだと言われて、失恋に気付いたんだわ。
好きだと私に告げる貴方を好きではないと、こんなところで気付くなんて。
( 恋したキミは夢の中 )
*
好きだよ、夏未。
そうはっきり自覚したのは、いつの話だったか。俺は鈍いから、本当はもっと前から想っていたのだろうけど。まあ、遅かれ早かれ想いが伝わって良かったと思う。本当に、良かった。——そのはずなのに。なぜか胸の動悸が治まらない。緊張とかそういう類のものではなくて、恐怖というか、後悔というか。お互い無得点で迎えた延長戦で、ゴールを許してしまったような喪失感。嗚呼、どうしようなんて怖いんだ。手がぶるぶると震え、頭が痛む。……あ、思い出した。そう言えば、彼女を好きだと自覚したのは、一之瀬がアメリカから来た時だったかなあ。その時、秋は、俺の知らないところで、一之瀬の前でボロボロ泣いたらしくって——、あれ? なんだよ、この胸騒ぎは。
まるで、もう戻れないと知っているような、
( 終わった初恋に酔いしれる )
+
SSSでした。視点は誰かわかるはず!←
うちの基本形イナゴ円秋or円夏です。誰も結ばれないけど、誰かが結ばれても幸せになれないんですよねー多分。