二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

 ベタ惚れ宣言!  ( No.236 )
日時: 2012/02/14 16:54
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: u0xvo3rP)
参照: お久しぶりです(´・ω・`)




「……あの、円堂くん?」

 鈴を転がしたような彼女の声が、ぼんやりとしていた俺の耳に心地よくすんなりと入り込んでくる。夢と現の境界線をうろついているような、そんな浮遊感に包まれながら声の主を見遣った。
 端整な顔立ちが、僅かな緋色を孕みながら困ったように歪められていた。何か気に障るようなことでもしたかな、俺。
 もしそうなら謝らなきゃなあ、と何処か他人事のように夏未を眺めた。

「円堂くん、聞いてるの?」
「ああ、聞いてるさ。それで、どうしたんだ? 俺何かやらかしたか?」
「貴方は昔からやらかしすぎなのよ」
「うっわ、ひでぇな夏未。ちょっと前が見えなくなってただけだろ?」

 悪戯っぽく笑う夏未につられて俺もおかしな気分になってきた。
 と、そうじゃなくって! と真面目な表情に戻る夏未。

「何でさっきからじろじろ眺めてくるの? 私の顔に何か付いてるかしら?」

 不思議そうに首を小さく傾げた夏未。別に意図して見ていた訳じゃないから返答に困る。
 あー、でもここでおかしなこと言うと夏未、怒るんだよなあ。
 今も昔も彼女に叱られると頭が上がらない。図星だから余計に居づらいんだよなあ——じゃなくって!
 ちゃんと答えなきゃか、と息を小さく吸った。

「夏未に見惚れてた」
「は?」
「だーかーらー! 夏未に見惚れてただけだ」

 途端、真っ赤に染まっていく夏未の頬。返す言葉が見つからないのか、黙って踵を返してしまった。
 ただ、そんな夏未も可愛いなんて思ってしまう自分は相当末期だなあ、とやはり他人事のように危ぶんだ。まあでも仲が良くて損することは無いから、まあいっか!



思いっきり円夏。ちゃんとした円夏書いたの初めてですマジで。
円秋も好きだけどこういうバカップルな円夏が時々無性に書きたくなります。円秋支援なのに←
まあ、たまには公式に沿って書いてみるのもいいかなー…なんて。以上、バレンタインなのにネタが思いつかなかった桃李でした!(どやっ