二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 第三十四話 鉄をも切り裂く牙 ( No.115 )
- 日時: 2012/11/11 12:53
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: W5lCT/7j)
「スミロドン、パワージェム!」
「ハンタマ、マッハパンチ!」
スミロドンは宝石のように美しく輝く光を発射する。
が、それよりも早くハンタマはスミロドンの正面に移動し、拳の一撃を見舞う。
それによって、光線は明後日の方向へと飛んでいく。
「速えな…スミロドン、炎の牙!」
スミロドンは素早く体勢を立て直し、炎をまとった牙を突き立てる。
しかし、それよりも早くハンタマは素早く下がり、牙の襲撃を避けていた。
「ちっ、どんだけ隙が無いんだよそのハンタマ!」
「こいつと戦った人は皆そう言うぜ!」
やはりこのハンタマの隙の無さは一流らしい。レオの言ったとおり、皆ハンタマを『隙が無い』と言うのだ。
「ハンタマ、マッハパンチ!」
「スミロドン、マッハボルト!」
ハンタマは拳を構え、再びスミロドンの元へ一瞬で接近、拳を叩き込む。
しかし、今度はスミロドンを捕らえることは出来なかった。
スミロドンもハンタマの接近と同じような素早いスピードで、電撃を放った。
ハンタマはその電撃に突っ込み、まともに電気を浴びてしまう。
「マッハボルトも、マッハパンチと似たような先制技だ。こっちは遠距離攻撃だから、まあこっちの方が有利になるわな」
余裕の表情を崩さず、キラはそう言った。いつ見てもキラは表情を変えないポーカーフェイスだ。
「こっちの技が逆手に取られた、ってことか。ならハンタマ、ブレイズキック!」
ハンタマは足に炎をまとって、強烈なキックを繰り出す。
「スミロドン、炎の牙!」
スミロドンも牙に炎をまとい、ブレイズキックに応戦する。
だが、ブレイズキックはハンタマの最大火力の一撃。炎の牙を押し返し、吹っ飛ばした。
「マッハパンチ!」
ハンタマはスミロドンに素早く接近し、拳を叩き込む。
「甘いぜ! マッハボルト!」
だがスミロドンも体勢を崩しながら素早く電撃を放ち、ハンタマを返り討ちにした。
「パワージェムだ!」
続いてスミロドンは美しく輝く光線を放った。
「避けられないか…ハンタマ、ビルドアップ!」
ハンタマは筋肉を増強させて防御を固め、光線を受ける。
だがパワージェムは特殊技。ちょっとは効果があるようだが、ダメージは大きい。
「よーし、そろそろ止めだ! 見せるぜ大技、スミロドン、十万ボルト!」
スミロドンは強烈な電撃を放ち、ハンタマに止めの一撃を放つ。
「だったらこっちも大技だ! ハンタマ、ブレイズキック!」
ハンタマも足に炎をまとい、ビルドアップでパワーの上がったキックを撃つ。
ブレイズキックは十万ボルトを突っ切り、スミロドンにキックをぶち込んだ。
「何ッ!? スミロドン!」
爆風が消えると、スミロドンは戦闘不能となって倒れていた。
だが、ハンタマも今ので力を使い果たし、倒れていた。
「よくやったハンタマ、休んでてくれ」
「スミロドン、上出来だ。よくハンタマを止めてくれたな」
お互いにポケモンをボールに戻し、最後のモンスターボールを構える。
「さて、後はお前が決めてくれ。頼むぞ、リーティン!」
「エース対決か、いいだろう。任せるぞ、レクオレ!」
レオのポケモンはエースのリーティン。キラのポケモンもエースのレクオレだ。
「レクオレ、まずは水の波動だ!」
「リーティン、エアスラッシュ!」
レクオレは水を波動状に撃ち出し、リーティンは葉を振って空気の刃を放つ。
力は互角、お互いにぶつかり、相殺される。
「リーティン、グラスミキサー!」
リーティンは葉を振って木の葉の渦を発生させ、その渦を叩きつけるが、
「レクオレ、溶ける!」
レクオレは体の実体を溶かして水溜りのようになってしまい、グラスミキサーを避ける。
「影撃ちだ!」
レクオレは体を戻すと、すばやく影を伸ばし、背後からリーティンを襲う。
リーティンは避けられず、影撃ちの直撃を受けた。
「影撃ちも先制技。そう簡単には避けられねえよ」
やはり余裕の表情は崩さないキラ。
「そうかよ。リーティン、成長!」
リーティンは積みに入る。体の細胞を成長させ、決定力を高める。
「エアスラッシュ!」
リーティンは葉を振り、空気の刃を発生させる。
「レクオレ、溶ける」
だがレクオレは再び水溜り状になり、空気の刃を避ける。しかし、
「そこが隙だぜ! エアスラッシュ!」
もう一撃リーティンは空気の刃を放つ。
丁度レクオレは溶けるから元に戻った所で、空気の刃の直撃を受ける。
「ちっ、だったらレクオレ、シグナルビーム!」
「リーティン、グラスミキサー!」
レクオレはカラフルな光線を、リーティンは木の葉の渦を放つ。
双方の技が激突し、そして爆発した。
おーい、誰かカワラベの行方を知らんか。さて、ついにカワラベ出てきませんでした。ほらそこ! 見捨てられたとか言わない! ブルムシティのジムは四対四ですので、カワラベの出番がきっとあります(>>1を見れば分かりますが、ブルムジムのジムリーダーは草タイプ使いです。カワラベ…)。今回はスミロドンとハンタマが相打ち、そして注目のエース対決。次回は幼馴染戦、決着です。それでは、次回もお楽しみに!