二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re:第百十六話 狂気を喰らう謎生物 ( No.289 )
日時: 2012/11/18 19:22
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: Dj5QpmsJ)

「私から先手を取るとは、なかなかやりますね。シビルドン、戻れ」
マターはシビルドンをボールに戻し、
「ですがここからですよ。ビビッドン、逃げまどう者全て喰らえ!」
マターの二番手は、ヤシロも使っていた宇宙人のようなポケモン、ビビッドン。
「こいつか…フィニクス、エアスラッシュ!」
フィニクスは羽ばたき、無数の空気の刃を飛ばすが、
「ビビッドン、サイコキネシス」
ビビッドンは強い念力を発し、エアスラッシュの動きを全て掌握してしまう。
「返してやれ」
ビビッドンは念力を操り、エアスラッシュを送り返す。
刃はフィニクスを切り裂き、シビルドン戦でのダメージも重なり、フィニクスは倒れてしまう。
「フィニクス、よくやった。上出来だぜ」
フィニクスを労い、ボールに戻し、レオは次のボールを構える。
「エスパータイプにはこいつだ! 任せるぞ、バフォット!」
レオはエスパー技を無効にし、ビビッドンの弱点を突けるバフォットを繰り出す。
対して、マターは不敵に笑い、
「悪タイプなど恐れることはない。ビビッドン、気合い玉!」
ビビッドンは手を構え、気合いを凝縮した弾を放つ。
「バフォット、かわしてメガホーン!」
バフォットは体勢を屈めて気合い玉を避け、角を構えて突っ込む。
「ビビッドン、十万ボルト!」
ビビッドンは強烈な電撃を放ち、バフォットを止める。
「気合い玉!」
そしてすかさず気合いを溜め込んだ弾を撃つ。
「やべっ、バフォット、メガホーン!」
咄嗟にバフォットは角を気合い玉に突き刺し、何とか気合い玉を破壊。
「バフォット、ぶち壊す!」
そしてバフォットはフルパワーでビビッドンへ突貫する。
至近距離からのすざましい攻撃を喰らい、ビビッドンは大きく吹っ飛ばされる。
「なかなかやりますね。ならばビビッドン、バグノイズ!」
ビビッドンは起き上がると、狂ったような雑音を発し、バフォットの動きを止める。
「今だ。ビビッドン、十万ボルト!」
ビビッドンは強烈な電撃を放ち、動けないバフォットに浴びせかける。
今気合い玉を喰らったら間違いなくやられていた。このタイミングで気合い玉を撃ってこない辺り、マターはやはり手加減しているのだろう。
「くっそ、本気でかかって来てもいいんだぞ!」
「本気? わざわざ自分の力を敵に晒してどうするというのです。私は滅多なことでは本気は出しません。せいぜいこの地方ではそこのチャンピオンかソルナのジムリーダーくらいですよ」
イビル壊滅の危機の時には本気を出さざるを得ませんがね、とマターは付け加える。
「ま、イビルの危険分子と言えど、貴方如き私が本気を出せば一捻りですよ。ビビッドン、バグノイズ!」
「させるかよ! バフォット、メタルブラスト!」
ビビッドンが雑音を放つと同時、バフォットは強大な鋼エネルギーを撃ち出しビビッドンを攻撃、バグノイズを止める。
確かに、マターの言うことはあながち間違っていないかもしれない。
この時点でレオは少々苦戦しているため、本当にマターの今の力が五割だった場合、本気のマターと戦うと負ける可能性も十分に有り得る。
「そんな事考えていても仕方ないか…バフォット、メタルブラスト!」
バフォットは強大な鋼エネルギーを撃ち出すが、
「ビビッドン、サイコキネシス!」
ビビッドンは念力でメタルブラストをも止めてしまう。
「撃ち返せ」
そのままメタルブラストをバフォット目掛けて撃ち返す。
効果今一つではあるものの、なかなかの威力がある。
「ならバフォット、大地の怒り!」
バフォットは大地を踏みならす。
大量の土砂や瓦礫が吹き出し、ビビッドンへ襲い掛かる。
「ビビッドン、サイコキネシス!」
ビビッドンは再び強い念力を発するが、流石に土砂を全て掌握することは出来ない。
半分くらい止めたものの、残りの瓦礫土砂がビビッドンを吹っ飛ばす。
しかし、バフォットも技の反動でダメージを受ける。
「バフォット、追撃だ! ぶち壊す!」
バフォットは吹っ飛ぶビビッドンを追い、フルパワーで突撃する。
「させませんよ。ビビッドン、気合い玉!」
ビビッドンは体勢を崩しながらも気合いを溜め込んだ弾を放ち、バフォットにぶつけてぶち壊すの勢いを相殺する。
「十万ボルト!」
さらにビビッドンは強烈な電撃を放ち、バフォットに連続攻撃。
「調子に乗るなよ! バフォット、メタルブラスト!」
返しの鋼エネルギーの一撃は、さらに追撃しようとしていたビビッドンをまともに捉え、ビビッドンを吹っ飛ばす。
「ビビッドン、立て。これで決めるぞ、気合い玉!」
「バフォット、こっちもだ! メタルブラスト!」
ビビッドンは気合いを凝縮した弾を、バフォットは強大な鋼エネルギーを撃ち出す。
お互いに競り合うことなくそれぞれの敵へと一直線に向かい、二体はほぼ同時に吹っ飛ばされ、戦闘不能となってしまう。
「バフォット、よくやった。戻って休んでてくれ」
「ビビッドン、戻って休め」
お互いにポケモンを戻し、最後のボールを取り出す。
「絶対負けねえぞ。頼んだ、リーテイル!」
「私が負けるとは思えませんがね。ドサイドン、阻む者全て壊せ!」
レオのポケモンはエースのリーテイル。
対して、マターのポケモンは、非常に頑丈そうな怪獣型ポケモン。
体中にプロテクターがついており、額にはドリルが、手のひらには岩を飛ばすための穴が開いている。
ドサイドン、ドリルポケモン。地面・岩タイプ。
「タイプ的には有利だけど、この頑丈そうな体、油断できねえな」
「ま、こいつも私のエースでも何でもありませんがね」
リーテイルはドサイドンを見上げて睨み付け、ドサイドンは挑発的な表情を浮かべてリーテイルを見下ろす。



マター戦その2。今回で分かるように、マターの使うポケモンは一見何の共通点も内容に見えますが、ブルムシティ編のリザードンも含め、ある共通点があります。加えて、リザードンもエースではないとすると、マターの手持ちは五体ですから、最後のエースは…? まあ、ここでは言いませんがね。さて、次回はマター戦、決着です。それでは、次回もお楽しみに!