二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 第百三十話 要塞岩石獣 ( No.315 )
日時: 2012/12/04 00:05
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: 1ZQMbD0m)

「まだやれますよ。ビビッドン、十万ボルト!」
「仕留めろ。ネクロシア、辻斬りだ!」
ビビッドンは強烈な電撃を放つが、ネクロシアは電撃を上手くかわしつつビビッドンに接近し、すれ違いざまにビビッドンを下半身の鎌で切り裂く。
効果抜群の一撃を喰らい、これでビビッドンは戦闘不能となる。
「ま、こんなところか。ビビッドン、戻れ」
マターはビビッドンをボールに戻し、すぐに次のボールを取り出す。
「次はこいつです。ドサイドン、阻む者全て壊せ!」
マターの次なるポケモンは、頑強で大きい体に、プロテクターをまとった、大きな岩の怪物ポケモン、ドサイドン。通常個体より大きく、四メートルほどある。
「ドサイドンか。ガチガチのパワータイプだが、その分戦術は分かりやすいな」
「さあどうでしょう。とは言え、確かにドサイドンというポケモンでやれることは限られてきますが。ドサイドン、ストーンエッジ!」
ドサイドンは大きな雄叫びを上げ、無数の尖った岩を放つ。
「ネクロシア、ギガスパーク!」
ネクロシアは大きな電撃の砲弾を放ち、無数の岩を撃ち落としていく。
体格差は大きいが、この二体の攻撃力はほぼ互角。
「ネクロシア、辻斬り!」
ネクロシアはすっと動くと、次の瞬間にはドサイドンの真ん前まで接近し、下半身の鎌でドサイドンの腹部を切り裂く。
だが、ドサイドンの体勢は崩れないどころか、表情もほとんど変わらない。
「こいつの防御力を舐めないでくださいよ。こいつはそこのトレーナーのリーテイルのリーフブレードを何発喰らっても倒れませんでしたからね」
ま、プロテクターのおかげでもありますがね、とマターはレオを指さし、不敵に笑う。
「ドサイドン、メガホーン!」
ドサイドンは角を構え、巨体には似合わないなかなかのスピードで突貫するが、
「ネクロシア、かわしてスプラッシュ!」
ネクロシアは素早く横に逸れてドサイドンの角を避け、水飛沫を上げながら水をまとった腕をドサイドンに叩きつける。
「辻斬りだ!」
効果抜群の一撃を喰らい体勢を崩したドサイドンへ、ネクロシアはさらに下半身の鎌の追撃を狙う。
狙いを研ぎ澄まし、鎌で的確にプロテクターの隙間を切り裂く。
「構うな。ウッドハンマー!」
しかし、プロテクターの隙間を狙っても、ドサイドンの体勢は崩れない。
そのまま大木のように堅い腕でネクロシアを殴り飛ばす。
「私のドサイドンは非常に高い防御力を持っています。たとえプロテクターで覆われていないところに攻撃を受けようと、効果抜群でない限りはこいつの動きは止まらない。重い一撃を、相手の攻撃を気にせず叩き込めるのですよ。ドサイドン、ストーンエッジ!」
ドサイドンは無数の尖った岩を放ち、さらに追い打ちをかける。
「ネクロシア、ギガスパーク!」
ネクロシアは体勢を崩しながらも、大きな電撃の砲弾を放ち、ストーンエッジを相殺する。
そのネクロシアの目は、怒りに燃えている。
「来たな。ネクロシア、その怒りを解き放て! 怒りの炎!」
このネクロシアは、明確な怒りを宿したとき、超火力の炎を放つことが出来る。
ネクロシアは目を見開き、憤怒の如く激しく燃え盛る炎を放つ。
その炎はヘルガーの地獄の炎にも引けを取らない威力で、ドサイドンを炎に巻き込み、じわじわとドサイドンを焼いていく。
「突っ込め。ネクロシア、スプラッシュ!」
その炎を掻い潜り、ネクロシアは腕に水をまとい、アッパーのようにドサイドンの下あごに水をまとったパンチを叩き込む。
「ぐぬっ、ドサイドン、炎を打ち払え! 地震だ!」
ドサイドンは地面を踏み鳴らして地震を起こし、炎を薙ぎ払う。
「メガホーン!」
さらにドサイドンは地を蹴って跳び、角を構えてネクロシアへ突っ込む。
「かわして辻斬り!」
対してネクロシアはドサイドンの脇を潜り抜けつつ、辻斬りでドサイドンの脇腹を切り裂く。
「スプラッシュ!」
そのまま素早く向き直り、ちょうど振り返ったドサイドンの脳天に水をまとった腕を叩きつける。
ドサイドンがぐらつく。だがまだ倒れない。ドサイドンの最も弱い水タイプの技を三、四発喰らってもまだ起き上がる防御力を持つ。
「相当硬いな…ネクロシアのスプラッシュを何発受けてると思ってやがる」
「舐めてもらっては困るといったはずですがねえ? ドサイドン、ストーンエッジ!」
ドサイドンは自身を鼓舞するように雄叫びを上げ、無数の尖った岩を放つ。
「無駄だ! ギガスパーク!」
ネクロシアは大きな電撃の砲弾を放ち、岩を撃ち落としてゆくが、
「無駄? それくらい知っていますよ。メガホーン!」
電撃の砲弾を突き破り、ドサイドンは突貫してくる。
その巨体に似合わないスピードで、今度こそドサイドンの角がネクロシアを捕えた。
「終わりです! ウッドハンマー!」
すかさずドサイドンの大木のような鉄拳が叩き込まれる。
ネクロシアの脳天にまともに叩きつけられ、ネクロシアはこれで戦闘不能となる。