二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 第十六話 星型の謎の生命体 ( No.45 )
日時: 2012/11/10 21:56
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: 1HHiytFf)

レオはエースのリーティンを繰り出す。
「草タイプですか。タイプ的には不利ですが、それを補えるのがよいトレーナーです。それでは、レクオレ、シグナルビーム!」
レクオレはカラフルな光線を放って、リーティンを狙うが、
「リーティン、受け流せ!」
リーティンは得物の葉で光線を受け止め、後ろに振るって光線を受け流す。
「だったらレクオレ、冷凍パンチ!」
レクオレは拳に冷気を込め、水の上を走り、リーティンに迫ってくる。
「グラスミキサー!」
対して、リーティンは葉を振り回して木の葉の渦を発生させ、その渦をレクオレに叩きつけた。
レクオレが吹っ飛ばされ、床に叩き落とされる。
「しまった、レクオレ!」
ユウが叫ぶが、レクオレは目を回して倒れていた。
「…レクオレ、休んでて下さい」
「リーティン、お前はここぞという時に強い。だから一旦戻ってくれ」
お互いに、それぞれのポケモンをボールに戻す。
そして、二人は次のモンスターボールを構える。
「頼みます、スターミー!」
「出て来い、カプリン!」
レオのポケモンはカプリン。
ユウのポケモンは、紫色の二重の星型のような姿に、中央の赤いコアが特徴の、宇宙生物を思わせるポケモン。
スターミー、謎のポケモンと言われている。水・エスパータイプだ。
スターミーとカプリンは、中央の足場を挟んで、流れる床に着地する。
「スターミー、冷凍ビーム!」
手始めに、スターミーはプールの水面に冷気の光線を発射、プールを凍らせてしまった。
「な…? スターミーなら水中戦のほうが得意なんじゃ…?」
「僕のスターミーはこちらのほうが戦いやすいんです。行きますよ。スターミー、高速スピン!」
スターミーは体を高速回転させ、カプリンに突っ込む。
氷の床の上を滑ってくるため、かなり速い。
「カプリン、鉄壁だ!」
カプリンは体を硬化させ、スターミーの回転攻撃を正面からガードする。
「そこから突進!」
カプリンは角を構え、地を蹴って突進する。
地面は氷だが、カプリンの蹄は氷に食い込み、滑ることは無い。
「高速スピンです!」
スターミーは再び高速で体を回転させ、突進してくるカプリンに突っ込む。
スターミーは攻撃力はそこまで高くないため、お互いに激突ししばし競り合ったが、カプリンの突進が打ち勝ち、スターミーを吹き飛ばす。
「続いて思念の頭突き!」
体勢を戻しきれていないスターミーに、カプリンはさらなる攻撃を放つ。
額に思念の力を集め、頭突きで突っ込む。
「スターミー、冷凍ビーム!」
それでも、スターミーは何とか冷気の光線を床に放った。
氷の柱が伸び、カプリンはそれに激突する。
すぐに氷の柱は破壊されてしまったが、カプリンの攻撃は少し遅れ、お陰でスターミーはカプリンの頭突きを逃れる。
「放電攻撃!」
カプリンの頭突きを飛び上がってかわしたスターミーは、電撃を広方向へ打ち出す。
避けようにも、電撃はそこら中に広がっているため、うかつに避けても電撃が当たってしまう。
「くっそ、鉄壁だ!」
レオは急いでカプリンに鉄壁を命じるが、あまり効き目が無いことは分かっている。
金属は、電気を通してしまう。カプリンは体を鉄のごとく硬化させるが、電撃はその壁を通り抜けてカプリンを捕らえる。少しはダメージが減ったようだが、鉄壁の効果はあまり無かった。
「カプリン、騙し討ちだ!」
カプリンはスターミーに突っ込む。
しかし、ぶつかる直前でカプリンは素早くフェイントを掛け、スターミーの注意を逸らす。
その隙を逃さず、カプリンはスターミーに一撃を喰らわせる。
騙し討ちは悪タイプの技。効果は抜群だ。
「カプリン、追撃だ! 突進!」
「まだです。スターミー、熱湯!」
スターミーは熱湯をカプリンにふり掛ける。
まともに熱湯を浴びたカプリンだが、それでもカプリンは熱湯を突っ切り、スターミーの弱点であるコアに思い切り激突した。
スターミーは大きく吹っ飛ばされる。
「次で決めるぞ! 騙し討ち!」
カプリンは、吹っ飛んだスターミーを追って走り出す。
「スターミー、立て直してください! 高速スピンでかわし、放電です!」
スターミーは何とか体勢を立て直し、回転して攻撃をかわそうとする。
しかし、その瞬間、カプリンがバランスを崩した。足がつまずいたのだ。
「スターミー、変更です! 高速スピンで突っ込んで!」
咄嗟にスターミーは軌道を修正、カプリンに突っ込むが、
「甘いですよ! カプリン、やれ!」
そう。
これは『騙し討ち』なのだ。
突っ込んできたスターミーに対し、カプリンは角でスターミーを捕らえ、弾き飛ばした。
「スターミー! くッ…」
高速スピンの勢いも残っていたのか、スターミーはスタジアムを飛び出して壁に激突、その衝撃も喰らって戦闘不能となった。
「お疲れ様です。スターミー、戻って下さい」
ユウはスターミーをボールに戻した。そしてレオのほうに向き直る。
「レオさん、貴方は強い。でも、僕は最後の一体が倒れるまで、たとえどんなに絶体絶命でも諦めないことがとりえなんです。それでは、僕の最後のポケモン、行きます! 頼みますよ、ドサーモン!」
そう言って、ユウは最後のモンスターボールを投げる。
出てきたのは、大きな赤い鮭のようなポケモンだ。その大きさだが、かなり大きい。五メートル弱程度ある。
ドサーモン、紅鮭ポケモン。水・地面(どこに地面の要素があるのかは分からないが)タイプ。
そのドサーモンが氷の上に着地する。はっきり言って、動けなさそうだ。
「だったら、僕も全力で迎え撃つ! カプリン、思念の頭突き!」
カプリンは思念の力を額に集め、そのまま走り出す。
だが、

「ドサーモン、地震攻撃!」

一瞬だった。
ドサーモンが尾びれで氷を叩きつける。
その刹那、氷は衝撃波で全て粉々に砕け散り、もとの水面が姿を現す。
そして、カプリンは一撃で倒れていた。
「な…ッ!?」
恐るべき攻撃力だった。たった一撃でフィールドの氷を全て粉砕し、防御力の高いカプリンを一撃で打ちのめす。
一番手のレクオレや二番手のスターミーとは格が違う。
このドサーモンは、相当の強敵だ。
「…強い。僕のカプリンがあんなに簡単に負けるなんて。でも、僕のエース、リーティンの方がもっと強いんです!」
そう言って、レオは最後のモンスターボールを構えた。


えー、前回あとがき消すって言いましたが、やっぱ消しません(無責任乙)! 書きます! 書いてると楽しいから! はい、というわけで、ジム戦中盤ですね。スターミーの出番短くね? とか思ってるんですが、いかがでしょうか。つかさ、スターミーって『謎のポケモン』なんだよね。舐めてるよね。初代のポケモンって舐めてるの多くないすか? ゴーストとか、サンダーとか、その他もろもろ…。さて、次回もジム戦です。あと一、二回で決着かな。それでは、次回もお楽しみに(今回長くねえか?)!