二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 第二十七話 動くイビルと謎の少女 ( No.92 )
- 日時: 2012/11/11 12:33
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: 8.dPcW9k)
ジムを出たレオは、まず一直線にポケモンセンターへ。
リーティンの足の傷はなかなか深かった。いつものダメージ回復
だけならすぐ終わるが、あの傷を治すのは少し時間がかかりそうだ。
実際、その通りだった。レオがリーティンを出し、ジョーイさんに足の傷を見せると、
「結構深い傷ね。治療は簡単だけど、一日くらい安静にしてたほうがいいわね」
とのこと。
「誰と戦ってこうなったの?」
「ヤシロさんのエルレイドです」
「あーなるほど。ヤシロさんのエルレイドは強いからね」
とりあえずこの子の治療等は今日一日任せて、と言われた。
それまで外に出ていても大丈夫、とのことなので、レオは商店街に行ってみる。
商店街への道のり。
レオが曲がり角を曲がろうとしたその時だった。
向こうから走ってきた人が見えず、レオはその人にぶつかった。
「痛ッ! …あ、すいません」
あわててぶつかった人に謝るレオ。
「いったーい…全く、気をつけてよね…」
その人はレオと同い年くらいの少女だった。ショートの黒髪に赤い瞳、服装は灰色のコートに、黒マフラー。
その時、その少女の懐から何かのケースが落ちる。そこには、二十七個のバッジが付けられていた。
見ると、それはカントー、ホウエン、イッシュのジムバッジだった。
「え、うわ、ちょ! それって…!」
何だか訳の分からないテンションになるレオ。
対して、その少女はレオのそのテンションに失笑を浮かべると、
「ん? 見ての通りジムバッジだけど」
「つまり、カントー、ホウエン、イッシュのバッジを全て制覇したってことですか?」
「まあそうなるわね。」
この少女は何気なく答えるが、凄い事だ。レオはこの少女を尊敬の目で見る。
「あ、自己紹介して無いね。うち、ナシカ」
その少女はナシカと言うらしい。だがレオは名前など二の次だった。
「あの、ナシカさん。僕とポケモンバトル、してくれませんか? 貴方はかなりの強者のはずです。是非、戦ってみたい!」
レオのその言葉を訊くと、ナシカは、
「えー」
凄い面倒くさそうな口調で言った。
「正直面倒くさいのよねー。どーしよっかなー…そうだ! じゃあこうしよう!」
ナシカは近くの大きなビルを指差し、
「あんた、このビルぶっ壊して! そうすればバトルしてもぎゅぎゃあ!」
ナシカの言葉が途中から変な声になった。あとナシカが最初ビルを壊せと言っていたのが聞こえたが聞き違いであって欲しいの一言に尽きる。
ちなみに、ナシカの変な声の原因はポケモンだった。
頭にきれいな花を咲かせ、草で出来たドレスを着たような姿のポケモン—花飾りポケモンのドレディアが突然ナシカのボールから現れ、手でナシカの首を掴んでいた。
「ちょ、じょ、冗談だって! 普通にバトルするから、く、首絞めないでドレディア!」
その言葉でドレディアはやっと手を首から放す。
「…ふう。という事で、バトルしたげる」
今レオの手持ちにはリーティンがいないが、とりあえずレオとナシカのバトルが開始する。
「ムウマージ、シャドーボール!」
「ゴートン、かわして思念の頭突きだ!」
ナシカのポケモン、マジカルポケモンのムウマージは影の弾を打ち出す。
ゴートンはその影の弾をしゃがんで避けると、拳に影をまとって、ムウウマージに殴りかかる。
というかこのムウマージ、かなり強い。レオの一番手のカワラベを余裕でなぎ倒し、二番手のゴートン相手にもまったく引けをとらない。
「怪しい光」
向かってくるゴートンに対し、ムウマージは怪しく光る怪光線を放つ。
「やべ、ゴートン、かわせ!」
咄嗟にゴートンは上にジャンプする。
「逃がさないよ。シャドーボール!」
「くそっ! ゴートン、鉄壁だ!」
ムウマージの放った影の弾に対し、ゴートンは体を硬化させて防御する。
それでもなかなかのダメージだ。
その時だった。
一筋の光線が横切り、その光線がムウマージに直撃した。
「何!? ムウマージ、大丈夫?」
ムウマージは倒れてはいないが、突然の攻撃に驚いている様子だ。
すると、光線が飛んで来た方向から爆発音が聞こえた。
誰かが戦っている。
「くっ…ちょっとバトル中断。ポケモンはうちの家族なんだ、その大事な仲間に不意打ちなんて許さない。吹っ飛ばしてやる」
そう言うと、ナシカはレオの返答も待たずに、走っていってしまった。
レオも一応後を追う。
そこにいたのは、
「…あ! 何故お前らがここに!」
レオが見たその人影は、イビルの下っ端だった。
「ムウマージ、シャドーボール」
そしてナシカはいきなり下っ端に向けて影の弾を放つ。
それを見た下っ端は、慌ててどこかへ逃げていった。
「くそっ、逃がさない!」
ナシカも下っ端を追って、どこかへ走り出していってしまう。
(それにしても、イビルの連中はここで何してたんだろう?)
まさかこの町に何かイビルの目当てのものがあるのか、と、嫌な予感を覚えるレオ。
その思いは、後に現実となって襲い掛かってくるのだった。
さて、グレイさん、ナシカのキャラはこんな感じ…ではないですよね。絶対違いますよね。もの凄くキャラ崩壊感がするのですが、どうですか? 何か違うと思ったら、何なりと申し上げ下さい。改善できるかどうかは分かりませんが…。そして、イビルフラグですね。次回はイビルがあんなことやこんなことをしでかします。それでは、次回もお楽しみに!