二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: どうぶつの森〜どうぶつ村の軌跡〜 ( No.16 )
日時: 2012/01/06 23:08
名前: るきみん (ID: JryR3G2V)

                第一話

       Ⅱ



ガサガサッ・・・ガサッ!

「ッ・・・!」

「たしかこのへんにワナをしかけたような・・・」
・・・?
しゃべった?
とゆうことは、人?

「たすかったぁぁぁぁぁぁ・・・・・」
はあああぁぁぁぁぁぁ、と大きく息を吐き出す。

「?だれかいるの?」
「はい〜、ここにいます〜」

ひょいっと、木の陰からだれかが顔を出した。

「・・・・・・」
「・・・・・・」

人、ではなかった。二つの足で立って人間の言葉をしゃべる、
白い毛並みの・・・・狼だった。


「ぎゃぁぁぁああぁぁぁーーーー!!!」
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁーーーー!!!」

みなみは叫んで叫んで、一目散に走り出した。
自分の進んでいる方向など気にせずに、ただただひたすら全力で走った。

いつの間にか、一軒の家の前まで来ていた。
「はあ、はあ・・・なんなのよもぉ〜」
あれは、さっきのどうぶつは、獣ではなかった。
いや、獣ではあるが、獣ではない。雰囲気が違った。しかも、二つの足で歩いていた。
アミをもっていた。服を着ていた。それに、人間の言葉をしゃべっていた。
ここまで条件がそろえば、もう決まりだろう。

みしらぬ猫のような、歩いてしゃべるどうぶつ。
「悪いことしちゃったかなぁ」
いきなりだったとはいえ、初対面で思い切り叫んでそまった。普通の人なら怒るだろう。
それはどうぶつでも例外ではない。

「これじゃあ・・・友達できないかもなぁ・・・」
そう、この村を立て直すには一人じゃ無理だ。協力が必要、でもただ私が手伝ってといっても手伝ってくれないだろう。
まずは友達にならなくては。


・・・ポツ

「ふぇ?」
なにかがみなみの頭に当たり、反射的に空を見る。
案の定、空は一面雲に覆われていた。

ポツ・・・ポツポツポツポツポツザアアアァァァ

「うわっ、降ってきた!」

目の前に、人の家。

「ッ〜」
ちょっと、雨宿りするだけなら・・・。

そう自分に言い聞かせて、ドアノブに手をかける。
みなみ「あ・・・」
開かないかとも思ったが、ドアノブはすんなり回った。

ギィィィィー

「・・・・・」
だいじょうぶだ・・・たぶん。


「おじゃましまーす・・・」
誰も居ないのを確かめて中に入る。
もちろん、電気はつけない。外から見られたらばれちまうからな。グッフッフ。
だめだ、もう私空き巣じゃないか。これじゃあ言い訳できまい。

「・・・・・」
なんだか、きれいな家だなぁ・・・とみなみは思った。
家具はシックな感じに固めてあって、配置も申し分ない。
家の広さは・・・なかなかだ。いままでお母さんと一緒に住んでいた家とさほど変わらない。見たのは居間だけだが。
その家をみなみはかなり気に入った。
「私もこんな家で一人暮らししてみたいなぁ・・・」


他の場所も見てみたいという衝動に駆られ、みなみはキッチンにいってみる。
このキッチンは、みなみの家と同じで、居間からキッチンが見える形だ。

「ここに住んでる人、一人暮らしなんだ・・・」
コップが一つしかなかった。箸も一膳しかない。

たぶんここに住んでいるのは女の子だろう。
コップも箸も、ピンクを基調としてある。

「女の子・・・か。会ってみたいな」


「誰に会ってみたいって?」
パチッ

「!?」
いきなり声が聞こえ、電気がつく。
しまった!フラグだったか!・・・と思ったときには遅かった。