二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: どうぶつの森〜どうぶつ村の軌跡〜 ( No.3 )
日時: 2012/01/06 23:02
名前: るきみん (ID: JryR3G2V)

           
          プロローグⅢ

・・・つらかった。
だいたい一人暮らしの話を聞かされたのは
午前10時ぐらい。
そしてバスが出るのは11時と聞かされた。
まったく・・・、乙女の私にとって30分で一人暮らしの準備なんて無理だ。
え?誰が乙女かって?
私だよ(怒)
まあ結局間に合わないで次の12時発のバスに乗ったんだけど。
それでもかなり急いで最低限の荷物しかもってこなかった。

「ドアが閉まりま〜すっぺ。危険なのであまり出入り口の近くには・・・」

「乗りま〜〜〜す!!!」

「!?」
バッと声のしたほうを見る。
このバスに乗り継いでから初めてのお客さんだな、などと思っている内に
閉まりかけたドアがまた開く。
ドアが開き、その先にいたのは・・・。

「!?」
第二の驚き。
なんと、ドアの前には、肩で息をして、二足で立つ・・・青い毛柄の猫が居た。

「!!!??」
ものすごい勢いで首を半回転させる。
外の景色は相変わらず山の景色ばかりだった・・・が、みなみの心情は、そんなことまで気と配る余裕などなかった。

(ななななななな〜!!なんで猫が二足で立ってるの!?なんで猫がしゃべったの!?いやいや冷静に考えよう。猫がしゃべるわけがない。いまのはイベントか何かでやってるコスプレだ。うん。)

そう自分に言い聞かせておそるおそる振り向いてみる。
が、そこにはさっきと同じく運転手に行き先を告げる青い猫がいた。

「・・・・・」
ちょっとクラッときた。
いや、お母さんがいってた。しゃべる猫、しゃべるどうぶつがいるって。

「ほ、本当だったんだ・・・」
ガクガクブルブル、生まれたての子牛のように震える私。

「・・・? あ」
「あ・・・」
目が合ってしまった。
青い猫はニコニコしながら歩いてくる。

(あわわわわわわ・・・)
やばい!こっち着た!きっとあれは売人なんだ!綺麗で華麗で端麗な私を売り飛ばす気なんだ!つ、捕まって売り飛ばされる!

そんなくだらないことを考えていると、青い猫が目の前まで来ていた。

「ちょっと隣いい?」
「う、売り飛ばさないで・・・ってえ?」
人身売買じゃない?