二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

泣き虫な俺と、憧れのひと ( No.36 )
日時: 2011/07/21 15:16
名前: ゆう ◆Oq2hcdcEh6 (ID: /HyWNmZ0)


「……っぐす、」
「まーた泣いてる、いい加減泣き止めば?」
「は、いっ……」

 そう言って亜美さんはがしがしと俺の頭を乱暴に撫でてくる。大人びた顔立ちなのに、何処か子供っぽい笑みを浮かべて「よし」なんて頷いている亜美さんは本当に大人なのか疑ってしまう性格をしている。
 彼女は、時折雷門にやって来てはサッカーの指導をしてふらりと帰ってしまう。前に霧野と南沢さんが恋人は居るのかどうか尋ねていたが、亜美さんはゆるゆると笑みを浮かべてはぐらかすだけだった。そんな亜美さんは、時折悲しげに遠くを見る。管理サッカーが嫌なのかと思い、思い切って尋ねてみたものの返答は無しだった。

「……亜美さん、」
「ねえ、神童。管理サッカーって、楽しい?」

 ぐ、と返答に詰まる。
 真っ直ぐに此方を見据える亜美さんの顔があまりにも悲しげだったのはどうか気の所為であれば良いのにと思う。亜美さんはそのままぽつぽつと小さく言葉を紡ぐ。

「……手駒みたいじゃない、皆」
「お、れは、」
「私達と同じ……手駒じゃないの、」

 亜美さんはそう呟けばすくっと立ち上がる。私達と同じという言葉が引っ掛かり、首を傾げてみると亜美さんは小さく笑み俺の頭をぽんぽんと叩いてから何処かに行ってしまった。

「エイリアの時のことを指してるんだろうな、」

 ふと隣で、円堂監督が呟いた。
 どういう、ことですか。





***
GOが書きたくて思わず←
神童は亜美に憧れてると良いよこういう子ってかーわいいっ←