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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- 淡く切ない初恋の思い出 ( No.94 )
- 日時: 2011/08/24 12:23
- 名前: ゆう ◆Oq2hcdcEh6 (ID: PdhEocoh)
「——なァに暗い顔してんの?」
トントン。
軽く肩を叩かれて振り向けば目の前に中性的な顔。きみ、誰だったっけ。思い出せないでいると、そいつはくつくつ肩を揺らし笑った。やっぱあんたは変わらねェな、なんて言われても、あたしは君の顔、覚えてないんだけど。
「隼総だよ、は、や、ぶ、さ」
「——あぁ、衛星くん」
「違うし、お前馬鹿だろ」
けらけらと笑う英聖くんにくすくす笑い声を零した。っていうか、あたし、そんなに暗い顔してた? 首を傾げるとあぁしてた、なんて頷かれたものだから。はあ、と溜息を吐いて英聖くんを見る。相変わらず小奇麗な顔してんな——なんて思いながらも視線を逸らした。
「べっつに、」
ふい、と顔を逸らしながらそう言えば特に気になるわけでもないのか視線を逸らされた。何かうざったいなあ、なんて思っていると何だったのか問い詰められた。そんな怖い顔をしないでよ。
「——ふうん、」
初恋のこと、思い出してた。なんて言ったら彼は絶対笑うから、あたしは絶対言ってやらない。
*
タイトルはお借りしたものです。
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