二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- 流れ星を捕まえに行こう [フィディオ×亜美] ( No.32 )
- 日時: 2011/07/20 20:04
- 名前: ゆう ◆Oq2hcdcEh6 (ID: /HyWNmZ0)
- 参照: 参照百突破ー^p^
【 イタリアエリア / 亜美 】
「……なぁマルコ、」
「どうしたの? ジャン」
「あれ……アミだよな?」
とある街中。
ジャンルカとマルコの二人が買出しに出かけていると、ガリ○リくんを片手に空いた片手でぱたぱたと風を起こそうと不毛の行為をしている亜美を見つけたらしい。気になるのか、こっそりと様子を伺う一方で何故此処に居るのか如何かが気になるらしい。
そのまま尾行することにしたらしく、亜美が気配を感じちらちらと振り返るのに気付いて敢えて何も言わずにそろそろと亜美の後ろを着いて行く二人。フィディオも近くで見ていたりするらしく、呆れた様子で溜息を吐く。
「……フィーディーオー、でてこーい、」
「フィディオ!? あの子、フィディオって言った!?」
「彼女か何かかしら……」
フィディオ、と街中で少し大きめの声で叫んだ瞬間に近くにいた女の子達がきゃあきゃあと騒ぎ立て、亜美をまじまじと見始める。良く見れば可愛くないだのなんだの勝手なことをいう女の子達に、亜美本人よりもフィディオやマルコ、ジャンルカの方が苛立っていた。
(((君達よりは百倍可愛いって!)))
亜美はさして気にした様子も見せず、ふらふらとした足取りでフィディオを探し回っている。まだ、数十分しか経過してない為に余裕があるのか、足取りもすこし速めだ。
と、突然亜美の前に長身が現れる。あどけない笑顔の長身の少年は、みたことのある人物だった。
「ロコ子!」
「……ハハ、ボクは女の子じゃないからね」
がばっ、とまるでぬいぐるみに抱き着くようにロココに抱き着く亜美の頬は自然と綻んでいる。亜美とロココの関係は、親友だ。ライオコット島に初めて会った時、意気投合したらしい。
ロココのあだ名は「ロコ子」と、コを子に変えた女の子風のものなのだが何時もロココはそれを否定する。亜美自身が満足しているのはsまりそういうことは言わないのだが。
「アミ、暑くないの?」
最早フィディオの心の中は妬みで埋め尽くされている。自分ですらあんな嬉しげに抱き着いて貰ったことが無いから、だ。因みに、マルコとアンジェロはあったりする。理由は格好良いから、と可愛いから。
ぎゅうう、と腕に力を込める亜美にロココは苦笑を浮かべ、本人が良いなら自分も良いやという少し放り投げた感じで歩きだす。ロココとしてはかなり歩き難く迷惑しているのだが。
だが、ロココ自身も亜美の事を好いている(恋愛としてではない)為に、引っぺがすことなんて出来はしない。
「ロココ、遅い——って、亜美。またひっ付いてるの? 暑いでしょ」
「リウ! アミを剥がしてくれないか?」
「……ま、良いじゃねえか」
きらっ、と語尾に星が付きそうな勢いの璃胡にロココははあ、と小さく溜息を吐く。亜美は璃胡とロココの関係を知っている為、大人しく離れフィディオを探す目的を漸く思い出す。またね、と手を振りつつフィディオを探し始める亜美。フィディオは先程より少し落ち付いた様子で、亜美を見守っている。
「いない、」
フィディオ捜索開始より2時間が経過した。先程のアイスの棒を未だに咥え乍フィディオを探す亜美の姿は宛ら迷子に見えないこともない。まだ着いて来ているジャンルカとマルコは、宿舎にてお冠なアンジェロの姿を想像する筈もなく、二人の様子をちらちらと伺っている。
「見つけた、」
「……大正解、だよ」
びし、とフィディオを指差す亜美にくすくすと笑うフィディオ。マルコとジャンルカが微笑を浮かべ、二人を見守る。
「フィディオ、約束通りジェラート奢ってね、」
「勿論さ!」
「マルコ、パスタ作って!」
「あれ、分かってたの?」
「アミのことだから、1時間前から気付いてたと思う、」
首を傾げるマルコに補足するジャンルカ。亜美はうんうんと頷き、笑みを浮かべてフィディオの手を引く。そして、「先着一名迄手を繋げまーすっ」なんて言葉を紡ぎ、マルコはジャンルカに荷物を押し付け亜美の元へ走る。
「ったく……」
結局ジャンルカが荷物を運ぶ事になったのだが、やれやれと苦笑を浮かべるだけで何も言わなかった。
( お姫様に振り回される )
***
亜美Ver.
フィディオはね、好きだけど伝えられないへたれなの←