二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

最強の魔女 ( No.60 )
日時: 2011/08/03 19:39
名前: 空音さくら (ID: Pr1SsiXj)

 最強の魔女はワルプルギスの夜からかわった。鹿目まどか。彼女が魔法少女になったことで、ワルプルギスの夜を倒し、最強の魔法少女として、最強の魔女を倒したことで、最悪の魔女になった。

「—まどかちゃん。」
そっと彼女の名を呼ぶ。彼女はもはや、鹿目まどかではない、魔女だ。

まどかの為に死んだほむら、魔女に殺されたマミ。ソウルジェムが黒く濁り果てたさやか。さやかと一緒に死んだ杏子。
 のこる魔法少女は、あたし一人。

「ごめん、遅れちゃって。ほむらちゃん。頑張ったもんね。大丈夫だからね………。」
ほむらちゃんの抜け殻にそっと話しかける。

 この力を使う為に、あたしは遅れてきた。
あの魔女まどかはありえない程に強い。あたしの力じゃ、せいぜいがんばってもあの魔女と一緒に死ぬくらいだろう。

「杖の魔法—」
出てくる杖。長く伸びた杖の先にはあたしのソウルジェム。あたしのソウルジェムは特別な形をしている。ダイヤの様な。—変な形。

 たんっ—、
一足踏み出し、瞬間移動で"まどかちゃんの魔女"の目の前に出る。
「………っ!!」
杖を振りかざす。傷跡が出来る、—が、数秒後にすぐ回復する。
魔女には、必ず弱点があるはずだ。もちろん、弱点を見つけ出す前にたたける弱い魔女も普通にいるが。

「頭—?」
魔女を見上げる。……高い、ありえない………でも、今なら…っ!
さっ、と瞬間移動を素早くして、—振りかざ
ぼうっ、と吹き付ける暴風。……まずいっ!

「きゃぁっ……!!!」
吹き飛ばされる、…はやく、大勢をたてなおして—、
待ってよ?なんで暴風が?この魔女は巨大すぎる。少し動くだけで風が吹き付けるんだから…?

思考がうまくはたらかないうちに、その答えはすぐわかった、体で。
ぐぎぃっ、 鈍い音がする。……くっ、
 魔女の大きな腕が、あたしの目の前にくる。
「う……っ!!」

暴風にのった攻撃、もう逃げれない………。
「きゃぁぁ—!!!!」
すごい勢いで落ちていくので、思わず悲鳴をあげてしまう。
落ちたところは運悪く岩場。全身を思い切りぶつける。

「………倒して見せる…っ」
体がずきずき痛い。至る所から出血する。頭が破裂しそうだ。
「もう、あきらめよっか。………あたしはもう、死んじゃうんだ」

"諦める"
あたしは、魔女を倒すことをあきらめたわけじゃあない。
「諦めたのは……あたしの生存。」

 光る杖。
「杖の魔法、最大限に………あの敵を、倒したい!!!」
杖が伸びる、そして、杖に羽が生えて、—。

「とりゃぁあああああっ!!!」
ざく—、
ソウルジェムがわれると、爆発をおこす。
杖の先についたあたしのソウルジェムが、われる音がした。

【魔法少女部屋】
「腹減ったぁ……マミぃ、ケーキくれ」
「しょうがないわねぇ……はい。」
「さんきゅー。……あ、ぁ〜む?」
「へっへーいっただきぃ♪」
「お、おい!!さやか!てめぇ……!!!」
「くやしかったらぁこっちまでおいで?」
「待てぇ…!!!」

きぃ……。
「みんな、やっほ」
「まどかぁ〜我が嫁よぉ!」
「さやかちゃん……苦しいよぉ。」
「みんなで待ってたよ。ね?マミさん」
「ええ、はい。ケーキ。」
「ありがとございます。」
「私もいただいていいかしら?」
「ええ、いいわよ。暁美さん。」
「ほむらでいいわ。」

「みーんな!」
「!」
「さくら!」
「みんなあたしのこと忘れちったー?」
「そんなわけないでしょう。」
「わすれるわけねーだろォ?お前みたいな馬鹿」
「そうだよ!」
「忘れるわけないわ、」

「………みんなで、お出かけしない?」