二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

暁美ほむら、 ( No.96 )
日時: 2011/08/24 22:32
名前: 空音さくら (ID: Pr1SsiXj)

—これで何度目かしら?
何度も繰り返すのはもうこりごり、
それでも、私は何度でもやりなおす。
貴方を救えるまで、何度だって、何度でも—。

「暁美ほむらです。」
 なんでもいい、貴方を救えるなら。私はどうなったっていいんだから。もう。なんだたっていいの—。

「あっ、暁美さん—?」
彼女が、魔女の結界に入ってしまって。私の魔法少女の姿を見られてしまったその日。
「ええ、そうよ。」

私はわざとらしく目を伏せて、返事をした。
「な、っ……あ、なたは……?」
「私は魔法少女よ、」
「魔法……少女………。」
「ええ」

彼女は、驚いた。というより何が何だかわからない。といった様子だ。
「さっきのおかしな化け物は—?」
「私が退治したわ、」
「………す、……すごい………!!」
「………………。」

冷めた瞳でそっと、
私は彼女の好奇心あふれる瞳を見つめていた。
「魔法少女ってかっこいいね!いいなぁ、」
「—貴方にはなれないわ、」
「え?それって……なれるものなの?」

「……っ貴方にはなれないといっているじゃない……っ!!それに、羨ましがるものでもないのよ……!貴方は何も分かっていないわ!魔法少女は戦う使命を背負いながら生きなきゃならないの……」
「あ、あたし……よくわかんない…。」
「—貴方は、魔法少女になりたいの?」
「え?…ううんっ、そりゃぁ、なれたら嬉しいけどさ!」
「…………。」

貴方は本当に何もわかっちゃいない
—なにも、

 それから、一ヶ月後。
「………………よかった。」
じわじわとソウルジェムが黒く濁る。
 でも、私の目的は果たせた。

だって、だってさくらを助けれたんだ。
これで、もう悔いはない—悔いは—。
「ほむらちゃんっ…!!!」

嫌、あった。
私は、彼女を助けて、一緒に過ごしたかったんだ。
でも、それももう叶わない—。

「さくらっ……よかった…。」
「なんで……??なんで………っ!!?」
「泣かないで…?」

そのままそっと、私は眼を閉じた。
「ほむらちゃん!!!!」

—静かになっていく。

さようなら。