二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン エイリア学園ウィンドレス オリキャラ募集中 ( No.37 )
日時: 2011/07/19 03:56
名前: アラン (ID: zGIWZsqg)

 ジェネシスの座など、自分にとってはどうでもいいのだ。元々、ウィンディーが計画に賛同していなかったら、自分は辞退するつもりだった。
「とにかく、雷門への接触は極力避けて、あとは来夢には秘密ね」
 ラルズはそこで言葉を切ると、沈黙が部屋を包み込んだ。このまま反論もなく、ミーティング終了を告げようとしたその時、それまで黙っていたGKのコウが、口を開いた。
「その考え、私は反対ですね」
 彼の黒の目は、まっすぐラルズに向けられていた。そこからは、ありありとした嫌悪が発せられている。
「イプシロンを倒したとなれば、それはもはや、ただの反逆者ではなく、ある意味我々の脅威となります。そこをどのチームよりも早く倒せる事で、ジェネシスの座へと近付ける」
「それ、僕も賛成だな」
 とアニも少し頷いた。

 ラルズは心の中で悪態を吐いた。
 考えや信仰が違うやつは、これだから嫌いだ。まぁ、それは相手側にも、同じ事が言えるだろう。
「残念ながら、私は反対よ。全員かどうかは知らないけど、半数は私の考えに賛成ではないのかしら」
「でも、貴女は父さんの考えに反している」
「私にとって、ウィンディーの方が父さんより大切だわ。あの子を傷付ける人がいたら、誰だろうと許さないわ。もしそんな人がいたのなら——」
 そして、バンと机を叩いたラルズ。
 上げられた手には、黒々と光る触覚の付いた、とんでもない物が握られていた。ちなみに潰れている。
「——これと同じになるわ」
 チーム内の温度が一気に急降下。

(ラルズ、ゴキブリ素手で潰したよ)
(きれいな顔してんのに、素手だよ、素手)
(もう決め台詞台無しだから。てか、その前に手洗ってこいよ)

「威勢はいいようですね。でも忘れないで下さいよ。貴女はあくまでも副キャプテン。チームの中では、それなりに権力があるとはいえ、上の方にはまったく通用しないのですよ」
 コウは静かにそう言い、微笑む。黒の瞳の中で闇が蠢いた。

(コウ! お前突っ込む所違う!!)
 メンバーほぼ全員心の中で突っ込んだのだった。
 
                       第一話 完