二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン エイリア学園マスターランク ウィンドレス ( No.5 )
- 日時: 2011/07/19 16:30
- 名前: アラン (ID: zGIWZsqg)
プロローグ
「ったく、ウィンディーのやつ、遅すぎるだろ!」
赤髪の少年、バーンは腰に手を当てて、苛立たしげに言った。
今日はジェネシス計画が始まる前日。そんな大事な日の前に、最上位ランクである四チームの、キャプテンと副キャプテンでミーティングを開く事にしたのだ。
クリーム色の髪をした少年がそれを宥める。
「そんなに急がなくてもいいんじゃない、晴矢? ほら、来夢ちゃん、女の子だから、準備に時間かかるんだよ」
それを聞いて、バーンはやはり納得いかないのか、大きく息を吐いた。
バーンはプロミネンスのキャプテンで、後者の少年はヒートと言い、副キャプテンであると同時に、バーンの幼馴染でもあった。
ちなみに、カタカナの変な名前だが、彼らは立派な日本人である。その名は、彼らが計画時に使うための、コードネームのようなものだ。
「そうだよ、バーン。ウィンディー、宇宙人っぽい格好してくるって張り切ってたんだから。本当、可愛いね、あの子」
「いや、一番張り切っているのは、貴様ではないのか、グラン。自分の髪型、鏡で見てみろ」
可笑しそうにクスクス笑うのは、バーンと同じ赤髪のグラン。ガイアのキャプテンだ。その発言に無表情で突っ込みを入れたのは、副キャプテンのウルビダ。さらさらの青髪に端整な顔立ち。そして豊かな体系が魅力的だ。
突っ込んだのは彼の髪型。いつもは男としては長めの髪を下ろしていたのだが、今日はどうやってセットしたのか、全てが上にアップされている。
そして明らかに量が増えている・
「はぁ、馬鹿なバーンは、待つ事すら出来ないのかい? さすが低脳だな」
わざとらしくため息を吐いたのは銀髪の少年。ダイヤモンドダストのキャプテン、ガゼルだ。その発言に対して、副キャプテンのアイキューはビクッと体を震わせて、おそるおそる赤と青の二人の上司を見て、これから起こるであろう出来事に、身構えた。
「ああ? てめぇ、もう一回行ってみやがれ、この厨二が!」
「何度でも言ってやるさ、君は馬鹿だとね。私の事、厨二だと馬鹿にしているようだけど、そんな馬鹿に成績が劣る君は、自分が恥ずかしくないのかな?」
顔を合わせれば喧嘩の二人は、今日も例外ではなかった。
まさに炎と氷のぶつかりが始まろうとしていたその時、部屋を少し高めの声が響いた。
「ごめん、みんな待った?」
「あぁ、ウィンディーか。お前、大遅刻だからな」
声で相手を特定したバーンは、ガゼルから視線を上げ、ウィンディーを見て、噴出した。
「お、お、お、お前、それどうしたんだよ!」
「ああ、これ? どう? 宇宙人っぽいでしょ?」
背中まである、吹き抜けるような空色の髪を、低めに二つ結びしている所までは、普通である。問題は前髪だ。
「お前、それ見えるのか?」
いつもピンで留めている前髪は、完璧に下ろされ、左目が完全に隠されている。
「ああ、大丈夫大丈夫。うちのお兄ちゃんも昔はこんな感じだったから」
「それ、自分の兄さんが宇宙人って言っているのと同じだな」
「ガゼル失礼だよ!! うちのお兄ちゃんはすっごい足が速くて、かっこよかったんだからね!!!」
「いや、君が今自分で言ったのではないか……」