二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン エイリア学園ウィンドレス  ( No.68 )
日時: 2011/08/11 00:22
名前: アラン (ID: zGIWZsqg)

「あれをやるぜ」
 カルの低い声に、ウィンディーは微かに頷く。いつもの明るさは、影を潜め、顔には緊張感で少し強張っていた。

 カルはボールを高く蹴り上げると、ウィンディーがボールに合わせて飛び上がり、上からボールを下に蹴り下ろした。
 ボールに微かに、渦巻状の風が纏わりつく。
 それをカルがゴールに向けて、全力で蹴りこんだ。
 ボールは渦を描いて、ゴールへ飛んでいくが、その前で失速し、大きく反れた。
 失敗である。

「あーあ、また失敗か。タイミングは合ってるのに、なんでだろう」
 着地しながら、ウィンディーがため息と共に呟くと、カルも首を横に振った。

 と、そこで試合終了のホイッスルがなった。
 1対1で引き分けで、両チームの試合を締めた。

 二列に並び、キャプテン同士で握手をすると、バーンは顔をしかめてくやしそうに言った。
「本当わけ訳分んねぇ。お前のチーム、女ばっかなのに、なんで勝てねぇんだよ」
「女の子には、女の子の戦い方があるんだよ、バーン。お馬鹿さんは、そんな事も分らないのかなー?」
「なんだとてめぇ! 殺す!!」
「まぁまぁ、落ち着きなよ、バーン。せいぜいよく私達の事、観察するのか、ガゼルとかヒロトに聞くかにしたら? あの二人はよーく分ってると思うけど」
 殴りかからんばかりのバーンを、笑顔で流して、ウィンディーはその場を離れた。

「アニ、ハイブ、ちょっとツラ貸しなさいよ」
 後ろでレアンの騒ぐ声が聞こえる。
 ベンチにドサッと腰掛けて、一息吐いていると、そこにイクトがやってきた。
「ウィンディー様、疲れちゃったんですか?」
「まぁ、運動した後は誰でも、疲れるからね」
「アハハ、確かにそうですね」
 キラキラした笑顔を見て、癒されるなーと思っていた矢先、突然アナウンスが流れた。

『マスターランクのキャプテンは特設ミーティングルームにお集まり下さい。緊急連絡があります。繰り返します。マスターランクのキャプテンは特設ミーティングルームにお集まり下さい』