二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン エイリア学園ウィンドレス ( No.75 )
- 日時: 2011/08/28 14:33
- 名前: アラン (ID: zGIWZsqg)
全チーム共用の第二ミーティングルームで、赤と緑の二チームが集まっていた。
席に座ったメンバー達の視線は、ホワイトボートの前に立つ二人に注がれている。
「メンバー全員集まったかしら?」
ラルズが聞くと、ハイブが答えを返す。
「うちは、まだカルが来てないみたいだよ」
ラルズはこめがみに手を当て、ため息を吐いた。
「まだ寝坊ね。イクト、呼びに行ってくれる?」
「えぇー!! なんで俺なんだよぉ?! 面倒くさいよ!」
「だって、あなたが一番話し合いに役に立たなさそうだもの。つべこべ言わずに、さっさと呼んで来なさい!」
鬼を背後に漂わせたラルズに一喝され、イクトは渋々と部屋を出て行くのであった。
「えーっと、うちのチームはサトス意外全員揃ってるよね」
ヒートが苦笑いを顔に浮かべながら、言う。
「あら、サトスどうかしたのかしら」
とラルズ。
「あぁー、いつもの胃痛だよ。彼はストレスに弱いからね」
「そっちもチームの事で、苦労しているのね」
「まぁね。お互い様だよ」
そう言って、笑う二人の顔には哀愁が漂っていたとさ。
「では、まだカルは来てないけど、もう合同ミーティング始めるわよ。今回のテーマは言うまでもなく、キャプテンの行方だけど、カルマとクレアは昨日何を見たのかしら?」
「私は書庫からの帰りに、私服に着替えたキャプテンが外を出て行く所を見たな。止めてもよかったのだが、何か大事な用があるといけないと思い、躊躇した」
とカルマ。ラルズは相槌をうちながら、視線をクレアに向ける。
「私は別に見たわけじゃなかったけど、バーン様とウィンディー様がお昼に、廊下でそんな感じの事を話したのを聞いたよ。それにいつもは早起きのバーン様が、食堂に来てなかったし。止めてもよかったのかなと思ったけど、なんとなく気が乗らなかったからやめた」
「……それであの二人はどんな話しをしていたの?」
「よく聞いてなかったな。だってあんまり気が乗らなかったもん」
「……もういいわ、ありがとう」
しばらく気まずい沈黙が流れる。
「え、えー、じゃあ他に知ってる人はいる?」
ヒートがその空気を変えようと、無理に顔に笑みを浮かべながら聞く。
両チームのメンバーに、沈黙が流れた。
「いないようだから、次はどこに行くか心当たりのある人はいるかな?」
その問いには、手が挙がった。
「ネッパー」
「バーン様はきっと俺らのために動いてると思います。ウィンディー様は適当にそこら辺ふらついてると思う」
「アニ」
「バンダナ厨二の逆で」
「レアン」
「バーン様とウィンディー様の事だから、しばらくしたら帰ってくるし、ほっといてもいいと思う」
「ムーン」
「面倒くさいから帰ってもいい?」
「ボンバー」
「腹減った」
「アキラ」
「もう死んでるかも知れない」
副キャプテンの二人はこの時、自分達のキャプテンの人望のなさと、チームメイトの頭について、本気で心配した。
「えーと、他にはいるかしら」
ラルズの声にスッと一つの手が挙がった。
「じゃあ、ウルビダ」
「雷門の後を追ったかも知れないぞ」
「その可能性もあるわね」
「うん、というより、やっとまともな意見が出たね、ラルズちゃん」
二人はそう言った後に、弾けるようにして頭を上げ、目を合わせた。その顔は驚きの色で占められている。
ラルズとヒートは声を合わせて言った。
「ウ、ウルビダ?!」