二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン エイリア学園マスターランク ウィンドレス ( No.8 )
日時: 2011/07/16 13:03
名前: アラン (ID: zGIWZsqg)

「さぁ、そろそろ真面目に話を始めようか」
 軽く咳払いをして、グランが言うと、残りの人も顔を引き締める。
「ジェネシス計画は明日の正午より開始。最初のターゲットは今年のFFで優勝した雷門だ」
「まぁ、レーゼ達なら、それ位楽勝だよな」
 バーンが腕を組んで、そう言うと、残りのメンバーも頷く。
「というより、私達の出番ってないじゃないの?」
 赤の細いピン二つできっちり前髪を上げられたウィンディーは、またあきらめ切れていないのか、前髪を触りながら言う。
「私達は、私達のするべき事をするだけの話さ」
 ガゼルの発言で、その場にいた全員は彼に視線を向けた。
「それって……」
 ヒートは遠慮がちに、伺うように口を開く。
「ジェネシスの座だ」

 マスターランクだけが複数設けられた理由。
 それは実力互角の四チームの中から、最強のチームを選び出すこと。そのチームに与えられる称号がジェネシスだ。
「俺達プロミネンスは負けねぇ」
「それは私達、ダイヤモンドダストのセリフだ」
 四チームの代表に、緊張の糸が張り詰められた。
「勝負に熱くなりすぎて、目的を失うのはよくない。全ては父さんのためである事を、忘れるな」
 グランは目を妖しく光らせた。

 そう、全ては自分達を救ってくれた父さんのためなのだ。この計画の本当の意味を知っている者は一人もいないだろう。知る必要などない。居場所を与えてくれた恩人にお返しが出来るのなら、それでいい。

「全ては父さんのため」
 ウィンディーは独り言のように呟く。
 その後ろから、ラルズが小さく声をかける。
「来夢、ジェネシスの座も重要だけれど、雷門にも気を付けなさい」
「え?」
「雷門はつい最近までは、名も知られていない弱小チーム。それがどうして全国大会で優勝出来たのかしら?」
 ゆっくりと言い聞かせるようなラルズの言葉に、ウィンディーは意味が分からないかのように、眉をひそめた。
「彼らは鼠よ。追い詰められた鼠は、猫にも噛み付くわ」

                        プロローグ 完