二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン エイリア学園ウィンドレス  ( No.81 )
日時: 2011/09/04 13:44
名前: アラン (ID: zGIWZsqg)

第四話 沖縄にて

「あっつーい、溶けるー」
 海の上を進んでいく船の中で、ウィンディーは黒地のTシャツのえりをバタバタとあおぐ。
「うっせーな、少し黙れ。お前のせいで余計暑くなるだろ」
 腕と足を組んでるバーンも、ジャージが汗で肌に張り付いている。
「暑いもんは暑いんだもん。あ、沖縄着いたらソフトクリームおごってね」
「はぁ?! なんで俺が! 大体、お前が提案したんだろ? 雷門行こうって」
「だから、そのナイスな提案を褒め称えるために、おごってよ」
「お前なー……俺は帰った時にヒートにどんだけ怒られるか考えると、背筋が寒くなるんだよ」
 ハァと息を吐くバーンに、ウィンディーもビクッと肩をすくめる。
ゆいも怒ると怖いんだよ」
「ラルズが怖いのは知ってる。だてに一緒に育ったわけじゃねぇからな……」
 さっきの明るい雰囲気とは打って変わり、二人の周りを暗いオーラが包み込む。
 そこに到着を知らせる汽笛が鳴った。

「もう岸着くぜ。まぁ、沖縄着いたら本名呼びな、来夢」
「うわぁー、久しぶりだね、その響き。うん、よろしくね、はるくん」
 ウィンディーが暗い橙の目をランランと輝かせ、笑顔で発したその単語に、バーンのこめかみにピキッと青筋が浮かぶ。
「てめぇ、その呼び方はやめろ」
「え? なんで? 前はそう呼んでたのに」
「前って小学校低学年の頃の話だろーが! 大体俺は中学年に上がった頃からやめろって言ったじゃねぇか」
「あぁー寂しいわ、いつからあなたは変わってしまったの、はるくん」
「だから、やめろって言ってんだろぉぉおぉぉ!!!」

 バーンことはるくんの声は、海の遠く彼方まで響き渡った。